最終電車で寝ちゃって、終点で車掌さんに起こされた・・・・

「もう最悪じゃん、バカ陽菜 」

自分で自分を怒りながら歩いて二つ前の駅まで戻りそこからマンションまで15分・・・

「ハアー疲れた、やっと着いたし・・・ 」

玄関ホールに入ろうとするとカサッて言う音が聞こえて恐る恐るそこを見ると
植え込みの所に何やら物体が丸まっていた

暗くて見えにくいんだけど・・・犬?・・・・・ちがうなー人かなー??

ダメダメ、かかわっちゃ・・・知らんぷり知らんぷり・・・・

「んん〜ん」  ・・・・女の子?よく見ると中学生くらいかな

近くの枝を拾ってツンツン突いてみた

「んん〜」ツンツン  「ん〜ん、やぁ〜」

目をゴシゴシしながらこっちを見てくる

「そんな所で寝てると風邪ひくよ」  

「・・・・・」

「早く家に帰れば・・・お家の人が心配するよ」

「家、無い・・・・」 

もしかして家出少女(汗) 、やっぱりほっておけばよかった・・・

「警察に行く?」 

「やだ!」 

「でも行くところないんでしょ」

「ある・・・」  

「どこ?送って行こうか?」

陽菜に向かって指をさしてるし・・・・

やっぱりそんな気がしてたんだよねー陽菜、勘だけはいいんだから・・・

「あのね、今日初めて会った赤の他人をそんな簡単に家に居れるわけないでしょ」

「でも私・・・・帰るとこ・・・無い・・・」

眉毛をハの字に下げて今にも泣き出しそうな女の子

「あーもうわかった、今日だけだからね、明日、朝になってら出て行ってよね 」

顔がパアーて明るくなって笑窪を作って喜ぶ顔が可愛くて、キュンてした

あれ?陽菜なんでキュンてしてるのかな?・・・まっいっか

葉っぱや土が着いてるからしっかり払ってエレベーターに乗り込む

「荷物は?」  

「無い」  

「お金は?」  

「無い」


ハアー大変な落し物を拾っちゃったよ(汗)