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ラララ



散りゆくさだめ


私の願い



おやすみをいう だれか


おはようをいう だれか


僕との間


遠くて近くて



すべてが見えない


僕は


君の何なの


そんな疑問


君の大切な人への気持ち




僕はこの君への人生で


たったちょっとかもしれない



でも



いい思い出であってほしい




そんな願いは




僕を悩ます




ざんぱん


知らないおじちゃんが捨てていった食べ物を僕はあさるよ

白いビニール袋には

アンパン・あげもの・ほうれん草。

ああハエがたかってるぞ


そこには灰色のいとこが渦巻いてる

あさるなばかたれ!と闇のそこから今日のあさのご挨拶。

やなこった ばーか お前こそやめろー


ちゆちゅーちゅちゆー
ちゆちゅーちゅちゆーちゆちゅーちゅちゆーちゆちゅーちゅちゆーちゆちゅーちゅちゆーちゆちゅーちゅちゆー


うるさいから僕は灰色のいとこをビニール袋に閉じ込めて、彼が青いお空の御使い戦士に放り込まれるのを、


にやにやしてざんぱんを食べてみてました。


知らないおじちゃんのかすかな匂いがしたよ

おじちゃんよくアンパンを置いてくよ。アンパンは灰色のいとこの大好物なのさ

僕はのっそり動いて、コンクリートの巣の穴で

灰色のいとこを呼びました。
おーいアンパンだぞっ

灰色のいとこの渦巻く気配はどこにもなく闇の中の2つの炎もなく

固いコンクリートから伝わる冷たい温度が灰色のいとこのぬくもりを奪っていました


ちゆちゅーちゅちゆーちゆちゅーちゅちゆーちゆちゅーちゅちゆーちゆちゅーちゅちゆー



僕はぐるぐるまわりまわり穴の中を走り
アンパンを踏み潰して

灰色のいとこを探す


僕は外が暗く冷たく優しい寂しさを癒やす空気になったことを知り

もしかしたら、灰色のいとこは出かけたからまとうではないかとじっとするのでした

灰色のいとこ。僕だけのいとこ。僕だけの友達。僕のカウンター、僕の唯一の家族。


うとうとすると
きーとどこからか鳴ります

僕の体はぷるぷる震えて失禁しそうになりながら巣にもどると
上で大きな瞳の鋭い爪の怪物がいる


灰色のいとこがいたらなぁ!





朝になると
知らないおじちゃんがビニール袋を持ってきた。

僕は灰色のいとこがいないかなとみるとまたアンパンがありました。

僕はビニール袋の中でアンパンを守り、あの青いお空の御使い戦士のなかへと


灰色のいとこに会いにいくのでした。









燃え消えるその前に


燃える私と
育つ彼



二人は
触れ合えるか触れ合えなさそうなそんな距離を


ゆらゆらとながめる。


嗚呼!


私はもう燃えて風に
舞ってしまうだろう!


どうかそのまえに
君に触れたいと願う



私が君に触れ合うのは
私は燃え


私から生まれかわり


君の一部になるそのときのみ




君の美しい一部に!



君の生きる糧に!




コールセンター


ぷるぷるぷるぷるぷるぷる。

ぷるぷるぷるぷる。


「はい。もしもし。こちら全日本コールセンターです」

「すいませんが、私の悩み聴いてくれませんか」

「全日本コールセンター、お悩みサービスに移行します。」

たらたらたらたらたららっらっらっらったらたらたららったらたらたら。

ぴっ。「こちら全日本コールセンター、お悩みサービスです。どうなさいましたか?」

「私、松川夏弥と言います。私、いまスッゴく悩んでいるんです。人間関係?仕事?お金?違います。
 違うんです。わからないです。ぜんぶミックスされてて、なんだか言葉では言えないんです。
 最近私とても寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい。悲しいし悲しいしなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでの繰り返しで。でも大丈夫。あと二時間しかないから。あと一時間、もしかしたら三十分待てば簡単だわ。ずっとずっとずっとずっとずっと一人でイヤんなる。なんで私を見てくれないのかわからない。仕返ししてやる。勝ってやる。負けないわ私。だってむかつくじゃない。
 私を認めない周りが憎い。認めさせてやる!有り得ない有り得ない有り得ない有り得ない有り得ない。私を一人にするなんて」

ぴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。


「こらこら。通話中なのに勝手に切ってはためだぞ」


「すいません」


「松川くん」


「はい」








瞬間


私は瞬間を愛してる


この瞬間を


あの人はその意味がわからない


でも彼は親切。



彼は優しい



彼は孤独を大切にする。



私が瞬間を刻んでいるとき




彼は私を不思議そうに見つめる。




彼にはわからない



この心臓がなる瞬間そのとき起きる変化の美しさ



またやなにもない変化





私は幸せ



知識を持って頭を悩めることや

芸術の才を持って感じることなど



私にはできない



だから私は幸せだ



彼を待ち彼と暮らす





それが瞬間



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