カレイドイヴ「葉山 黎」



●葉山 黎/ハヤマ レイ(cv日野聡さん)
葉山製薬社長の葉山邦光の息子で、大地の兄。葉山製薬で研究員をしており、主人公の兄と仲がいい。無口で無表情。大地とは別に暮らしている。







〜ネタバレ〜
大地の兄であり、自分の兄の同僚だったが、今まで関わることがなかった黎。しかしサドフが葉山製薬との提携することになり、葉山製薬に兄がいる主人公はよくおつかいに行かされるようになり、自然と黎と顔を合わすようになった。
黎は無表情で無口。なので主人公が何度も話しかけるもののいつもそっけなかった。
しかし今世間を騒がせている、狂気的な人間が襲いかかって来るという事件の仲間のような存在に、主人公が襲われ噛まれてしまうと、黎はとても心配して手当てをしてくれた。
怪我はすぐ治り、そのことがきっかけで黎とも徐々に会話するようになった。
黎は冷たそうに見えるが、とても大人でクール。主人公が子供っぽく素直にする様も、大人の態度で包み込んでくれるかのように見透かしつつ優しくしてくれていた。
すっかり黎に懐いてしまった主人公。黎の仕事が忙しく話せないと気づくとしょんぼりし、その姿を見た黎は仕方ないと映画に誘ってくれたりした。大人の余裕がある黎に翻弄され、ドキドキした。映画が面白くて、終わってから余韻が残り興奮する主人公は感想の話が止まらなかったが、それも優しげな笑顔で最後まで聞いてくれた。寂しげで優しい大人の黎に、どんどん惹かれていく。
そして黎も素直な主人公に好感をもっており、黎の過去の話をしてくれる。
昔とある研究員が作った新薬「カレイドイヴ」はどんな目の病気も治すという凄い薬だった。それは先天的なもの、事故のもの、目の病気ならなんでも治せるもの。その素晴らしい研究を喜んだが、新薬の被験者の一人の脳に副作用が現れてしまった。その副作用は異常行動、破壊衝動などが現れ、暴れ、そして最終的に脳を破壊し廃人化してしまうものだった。そしてその被験者というのが、黎の母親だった。
母親はそのカレイドイヴが原因で死亡し、新薬カレイドイヴは世に出ることなく葬られた。しかし黎は自分の大好きだった母親を亡くしたカレイドイヴを完成させようとしていた。母の命を無駄にしたくない、その薬を今度は人のために使えるようにしたいと。
この事実を大地は知らず、母親に似て優しく明るい大地をそのままでいてほしいと願い、幼い頃の主人公の家に託したこと。辛いのは自分だけでいいと一人で辛さを抱えていたこと。その話を聞いた主人公は自然と涙が溢れ、黎はそんな主人公の涙を優しく拭ってくれた。
黎を身近に感じ、ますます惹かれる主人公はこれからも黎に会いたいと言うと黎は自分の携帯番号を教えてくれ、主人公は嬉しさでその日は眠れなかった。
しかし、噂の事件になんと葉山製薬が関わっていると言うことが、サドフ内に通告された。異常者のコードネームをBLUEと呼ぶ隊員はBLUEが現れたと言う通報に何度も駆けつけることになるが、同じく駆けつけた主人公はその現場になんと黎を見つけてしまった。見間違いだと思い込もうとする主人公だったが、なんとその後の通報現場にも黎は現れ、しかも今度は兄も一緒にいるところまで見てしまう。葉山製薬が関与している‥その言葉が主人公の頭によぎり、二人を疑いたくないのに疑ってしまう気持ちと戦いつつ、ついにまた見つけてしまった黎に声をかけるが、何故ここにいるかは教えてくれず「もう俺に関わるな」と言われてしまった。
後日、兄にもそのことを追求するが「今は何も言えないけれど信じて欲しい」とだけしか言われず、黎にも避けられたままだった。
更に数日後、なんと今度は葉山製薬でまた爆発事故が起こってしまった。現場に駆けつけるサドフたち。主人公と大地は兄たちの姿が見えないことに不安になり、二人で勝手に事故現場に踏み入れてしまう。そしてついに主人公は会社の中で黎の姿を見つけ、今度こそ本当の話をして欲しいと真剣に訴えると黎は観念し、真実を話すと約束し、手を握ってくれた。
無事に爆発事故から逃れた主人公や黎や兄たち。落ち着いた次の日に黎が話してくれた内容は、やはり葉山製薬がBLUEに関与している話であった。
真相は、父である葉山邦光社長があのカレイドイヴを使って金儲けをしようとしていること。そのカレイドイヴの効力を確かめるために、裏でそれをばら撒き、それを摂取した人間がBLUEになっていたこと。そしてそれを止めるために黎と兄が秘密裏に動き、昨日の爆発事故を起こしてデータを消そうとしていたこと。そしてそのカレイドイヴの抗体を持っているのがなぜか主人公唯一の一人であることを話してくれた。
しかしなんと兄が二ノ宮兄弟にさらわれ、主人公に助けに来いと言う脅しがきた。しかし黎は一人で兄を助けに行くと言った。自分も行くとすがりつく主人公にダメだと言う黎。縋り付きながらなぜなのかと問いただす主人公に黎は切ない笑顔で「君が大切だからだ」と一言残し、いなくなってしまった。
もう会えない決意の表情を感じた主人公は諦めなかった。すぐにサドフに戻り、月島たちにこの事実を話し、黎の携帯の番号を携帯会社に追尾してもらい居場所を特定した。その場所は葉山製薬が抱える島の研究所。
そしてCUEの隊員たちが島に上陸し、主人公は研究所を捜索し、ついに兄を見つけることができたが、拘束された兄は二ノ宮兄弟にカレイドイヴが入った注射器を刺されそうになっていた。兄を助けたければ君が僕たちの被験者になってよ、という言葉に兄を助けるためならばと自らを差し出そうとする主人公。しかしその時大きな腕に抱きしめられる主人公が顔を上げると、そこには黎がいた。主人公のことは渡さないという黎に対し、それならばとカレイドイヴを兄に向ける二ノ宮兄弟。咄嗟に庇おうとする主人公が飛び出るが、その主人公を守ろうとした黎がカレイドイヴを刺されてしまった。しかし主人公さえいれば抗体ができる事を知っている黎は重い体を引きずり、元を断ちにいこうと、主人公と二人ある場所へ向かう。そこは、父の邦光社長の所だった。
金のためなら息子すら捨てるような父は黎を見ても動じなかった。しかもその口から出たセリフは、カレイドイヴを作ったのは主人公の両親だと言う事だった。人を助けるために薬を作りたいと頑張っていた両親、しかし黎の母親があんなことになってしまいカレイドイヴのデータは全て葬ろうとしていたが、この狂気的な副作用は軍事に使えるだろうと考えた邦光社長が無理矢理カレイドイヴを奪うために、あの爆発事故を起こし主人公の両親を殺害していたのだった。
そしてその研究の最中、偶然カレイドイヴに感染してしまった幼かった主人公だったが両親が抗体を投与していたため、主人公だけは今でもカレイドイヴにかからない体になっていたのだ。
そしてそんな恐ろしい計画をもう止めたいと思う黎は、拳銃を手にし、父親めがけて撃った。邦光社長は肩を負傷し、駆けつけた月島たちにより連行された。
その後、兄が主人公の血で特効薬を作ることに成功し、黎のウイルスも消えた。
そして完全に体が治り、黎は主人公にとある薬品を見せる。それはカレイドイヴに似ているけれどもっと青空のような澄んだ綺麗な青の薬品。そう、それこそが主人公の両親が作りたかった本来のカレイドイヴ。それを黎が完成させたのだった。
これでもう心残りはないと、黎は姿を消そうとしていた。主人公の両親を殺した男の息子、そんな自分が主人公のそばにいる事を許されるはずはないと。しかし主人公は言う、自分に抗体があったのはきっと両親が黎を助けるために、私を守るためにくれたものだと。だからずっとそばにいてほしいという主人公を黎は抱きしめ、好きだと告げてくれた。ようやく結ばれる二人は何度もキスをして愛を確かめ合うが、そこに主人公の兄が来て「黎みたいな女をとっかえひっかえするやつには妹を渡さない」と騒ぐが、黎は自分には主人公一人しか愛さないと言い、二人は兄をそっちのけでラブラブして終わる。

アフターストーリーは、お兄ちゃんがわざと大学時代のアルバムを持ち出し、黎の過去の女性遍歴を主人公に見せて別れさせようとするが、黎が「こいつは今まで付き合ったどんな女性より愛おしいと思っている」と言い、兄を納得させる。しかし元カノたちが皆大人っぽく綺麗な人が多いため、少し自信をなくす主人公に「子供でも大人でもお前だから好き」と言ってくれ、「大人になんかなるな今のお前でいろ」と主人公自身を好きだと大人のキスをしてくれて終わる。

(カレイドイヴ)



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