Re:BIRTHDAY SONG〜恋を唄う死神〜「カイリ」



●カイリ(cv福山潤さん)
特別補習組のメンバーでリーダー的存在。いつも明るくイタズラが大好き。趣味で作った花火でイタズラを仕掛けるのは日常茶飯事。手先が器用なので模型なんかも作っている。







〜ネタバレ〜
(転生エンド)
特別補習組に入ってしまった主人公は同じクラスのメンバーと馴染めずにいたが、他のメンバーと違って最初から唯一優しかったのがカイリだった。
カイリは落ちこぼれ組のリーダーのような存在で、優しく大らかで明るく、みんなをまとめ上げる存在だった。そんなカイリのおかげもあり、主人公は他のメンバーとも打ち解けて、仲良くなっていった。
そして時は過ぎ、特別補習組でも死神のパートナーを決めることになり、ナミから言い渡された主人公のパートナーはなんとカイリだった。主人公はもちろんのこと、カイリもパートナーになったことを喜んでくれ、二人の仲は益々楽しいものになっていった。
そんな時学園で文化祭のようなものが行われる時期になる。その出し物でネザーワールド一の美少女を決める大会であるミスコンが行われると知り、なんとカイリはそこに主人公を出すと言った。自分に自信がない主人公は戸惑い拒否するがカイリは無理矢理勝手にどんどん話を進めてしまう。結局、出場するはめになった主人公はヨルやアメに手伝ってもらい、その日から女子力を磨くスパルタの授業が始まった。こんなことやりたくないのにと思いながら嫌々やる主人公は、何故カイリがこんなことをさせるのかが分からず戸惑う。しかもこんなことを始めた張本人は説明もなしにフラフラどこかへ行ってしまう。痺れを切らした主人公がカイリに詰め寄ると、カイリは理由を話してくれた。それは、大好きな主人公に自信を持って欲しいからこんなことをした、という事だった。カイリから見ていつも明るく頑張る主人公はとっても可愛いのに何もできないと自分に自信がないのが勿体無いと思っていた。だからこの機会にみんなに認められればきっと自信がつくだろうと思っていたのだ。
フラフラしていたと思っていたカイリは実際は主人公をメイクしてあげるために得意な人に聞き回っていたからであり、全ては主人公のためだったのだ。
それを知った主人公はありがたい気持ちと申し訳ない気持ちもあり、カイリのために頑張りたいと思った。
結果、皆の協力もありなんと主人公はミスコンで優勝。パートナーであるカイリとも更に絆が増えた。
しかしそんな矢先、死神になるための実習で、実際の死を間近に見た主人公は死を受け入れられず失敗し、失神してしまう事件が起きる。それはよくあることだと周りは言うが、カイリだけはその反応とは違った。主人公を心配はするものの、彼は常に冷静だった。人が死んでも、自分が死ぬ時でさえも冷静。いつも明るく元気なカイリに垣間見える違った顔。その原因はなんと、カイリの生前にあった。
生きてる時、幼い頃に両親が離婚し、父の元に残されたカイリは父から虐待を受けていた。それを見かねた祖父がカイリを引き取り、そこから祖父との暮らしはとても幸せで楽しかったが、祖父は2年で死んでしまう。その時に久々に会った父に言われた言葉は「お前のせいで爺さんは死んだ。やっぱりお前はそばにいるやつを必ず不幸にする死神なんだ。」だった。
虐待され、大好きな祖父さえも死んでしまったカイリは自分の死もどうでもよかった。そしてその頃から記憶は曖昧だが死ぬ間際に聞こえた声は父親のものだったため、父親に殺されたと思っていた。
そのせいで何もかもに感情がなく、死すら恐れない存在になってしまい、そんな自分が冷たいひどい奴だと思っていた。
しかし真実を聞いた主人公はカイリは冷たくなんかないと、みんなを明るくし自分をいつも助けてくれたカイリには心があると抱きしめ歌った。その歌はカイリの心に響き、カイリは救われていた。
そしてついに卒業試験が始まる。特別補習組の試験は特殊であり、死ぬ運命のターゲットを一ヶ月見張り、未練なく成仏させること。しかし主人公たちに充てられたターゲットはなんと、カイリの父親だったのだ。
自分を虐待し、死に追いやった相手である父。そんな父との対面は最初は酷いものだった。相変わらず傷つける言葉を投げかけてくる父にガッカリするカイリ。しかしそんな日々を続けていくうちに父の本音が徐々に暴かれ出した。
不器用で妻や子供を上手に愛せなかった父。けれど本当は何よりカイリを求めていた。いつも無理して笑ってるカイリが、祖父が亡くなった時に物凄いショックをうけ抜け殻になってる姿を見た時祖父に嫉妬した父はカイリに思わず「死神」なんて言葉を投げかけてしまった。自分でも悪いと思っているのにカイリを求めるが故に勝手に口から出てしまう。そして、すれ違う二人、運命のあの日が訪れる。それは、カイリがおじいさんの銃で自殺した日。お爺さんが大切にしていたひまわりの畑で倒れるカイリを見つけた父は急いで駆け寄ってカイリを助けようと大声を張り上げ泣いた。その瞬間カイリはとてつもなく後悔し、未練を残してしまったのだ。
真実の記憶が戻り、その瞬間主人公にも記憶が戻っていた。なんと生前のカイリと主人公は出会っていたのだ。
主人公が幼い時の夏休み、両親に連れられ田舎へ旅行に来ていた。その時迷子になってしまい、見つけた綺麗なヒマワリ畑でカイリと出会った。同い年のカイリはたくさんのことを知ってて、色んなことを教えてもらえるのが楽しく、夏休み二人はずっと一緒に過ごした。カイリも、純粋で明るい主人公が大好きになり、二人はお互い初恋をしていた。しかし夏休みが終わると帰らなければならない。だからまた必ず会おうねと約束をし主人公は帰っていったが、幼い頃の思い出は徐々に無くなり、主人公はカイリを忘れていった。
その記憶が戻り、カイリを抱きしめる主人公。カイリは主人公の歌を聴いた時からもうあの女の子であると気付いていたけど主人公が忘れていたから隠していたと、思い出してくれて嬉しいと抱きしめ返す。
そしてついに父の魂を狩る日が訪れる。弱った父はカイリの手を握り「お前を愛していた」と言った。死というものを平然と見ていたカイリは初めて死ぬことが悲しいものだと思い涙する。そして父の魂を無事に成仏させるがなんと、カイリの体が消え始めた。そう、カイリの未練は「父親」だったのだ。一人残した父を気がかりだったため、今未練がなくなり成仏してしまう。主人公は戸惑うがカイリは主人公にキスをし、さよならと言った。
その後カイリを忘れられない主人公はカイリを想い歌った。すると知らないけれど懐かしい声が頭に響き、カイリに会いたければ彼のために歌いなさいと言った。会いたいと願いながら歌うと、主人公の目の前は真っ白になっていく。
エンドロール後、主人公はひまわり畑にいた。幼い頃の夏に両親に連れて来て貰ったこの場所は、高校生になった今でも夏になると必ず来る場所だ。そしてひまわり畑からいつもの明るい顔が現れる。「拓海」という名の彼は幼い頃の夏に出会った男の子。今では自分より大きくなってかっこよくなってなんだか逞しくてドキドキする。そんな拓海は主人公の手を取り「緊張してる?」なんておどけるけど、それ以上に自分は緊張してるよと言って「お前が大好きだから」と微笑んでくれる。真っ赤になる主人公に返事を促す彼の笑顔はなんだか昔見たことがある大切な笑顔。そんな彼に主人公も満面の笑みで「大好き!」と叫んで胸に飛び込んだ。

(Re:BIRTHDAY SONG〜恋を唄う死神〜)



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