獄寺はツンデレ
休み時間、
話し掛けてくる山本を
うざがって
自分の席に帰れって言っても
笑ってながされる
俺に触るな話し掛けるな
そんなこと言っても山本の態度が変わらないのはいつものこと
目の前に立って楽しそうに笑ってた
授業が始まる3分前に山本は席に戻る
ため息をついて机に怠そうに伏せる
あいつって意味わかんねぇとか、
不服にも山本のことを考えてたら
後ろの方から
女子の笑い声と
山本の笑い声
振り向くと
女子と笑い合う山本が
まるでいつも俺に向けるような笑顔をして
あっ、て心の中で
何かが鳴いた
こんな想いしたくないんだ
焦る感情
安心しきってた自分がそこにいた
山本は俺のことが好きだなんて思い込んでた
そんな自分が馬鹿らしくて
俺だけに優しい山本ではなく
誰にでも優しい山本が
嫌で嫌で
山本はあの女のことが好きなんかな
もしそうなら
もしそうなら
つらすぎる
次の休み時間
素直になれたらいいのにな
そんなツンデレ獄寺の悩みは報われない
感情はいつも見えないところに隠れちゃって
好きだの嫌いだの
伝わらない
言葉も嘘つきで
本当に言いたい言葉なんて言えないよ?
両思いをこの眼で見せて
曖昧な感情だらけだから
ぼやけて歪んで
見つかんない
好きって感情どこにあるの?
鏡を見ながら心を探す
見つけるのは簡単だよ
鏡に映るぼくの心は
君の隣でいつも以上に嬉しそうなぼくの顔
ポーカーフェイスは不可能なんです
膨れっ面も無表情も
君の隣だとどこか違うよ
間違い探しみたいに
見つけてみたいよ