性病検査キット歯槽膿漏は薬で退治
ピロリ菌チェックアフターピルは常備
10人に一人は隠れクラミジアという事実


ストーカーには気を付けようB
下ネタストーリー



告発者の正体@




起床時間は確か7時だったと思う。
ろくすっぽ眠れず5時頃から目が覚めてしまい、無実の証明を今か今かと待ちわびていた。


朝食を済ませると「運動」が待っている。


運動とはベランダのような小さなスペースに希望留置者全員で出てタバコを吸う事を言う。
公に喫煙とは言わず運動と言うところに何かしらのエッセンスを感じる。


牢屋内は勿論禁煙であり、取り調べ中以外喫煙はできない。
運動と称して喫煙タイムを設ける事によってストレスを発散するという訳だ。
拘置所では喫煙ができないので今のうちに存分に喫煙を堪能しておけ、という思いやりも少しあるのかもしれない。


運動タイムはある程度の雑談が許されている。
新入りが入所するとどんな罪状で留置されているのか聞いたりする程度だが、ほのぼのとした朝の風景といったところか。


喫煙をしないものは運動に参加しない。
私は喫煙するが、雰囲気に馴染めそうになかったので遠慮しようとしたのだが、警官に強引に連れ出されてしまった。


運動場には所謂オタク連中は1人もいなく、スエットの背中や半袖から刺青がはみ出している連中が多い。

不思議なもので、犯罪を犯した者同士でも、幼女に性的イタズラをした者や放火をした者、強姦を犯した者は徹底的に蔑まれ下手をすると虐められる。
これは過去においてもそうであり、江戸時代、火付け人は牢屋内で殺される事が多かったそうだ。
そういう事があるからオタク連中は運動に参加しないのかもしれない。


犯罪は犯罪なのに子供や女性をターゲットにする卑怯な犯罪は虐めの対象になる、悪者同士の中にも正義が生まれるというおかしな話。


この運動タイムでカーテンに包まれた部屋にはひったくりで捕まった未成年の少年が数人留置されている事や、背中に絵が描いてあるオッサンが抗争で相手を死に至らしめた事等を知り、改めて自分が留置されている事を実感した。






約束の10時を少し過ぎた頃、警官がきて


「お迎えがきたぞ」


と言って牢屋から出され、腰縄と手錠をされ、扉を出る。
ヒョロリ刑事がそこに居て、


「待たせたな、行くか…」


こうして無罪が確定する瞬間が近づいてきた。


もうすぐこのヒョロリ刑事は私に誤認逮捕の失礼を詫びて放免され自由になれるのだ。


ところが


「ここに入って」


と言われて入室したところには大掛かりな撮影装着があった。
免許センターにあるような大掛かりなタイプだ。


訳の分からないままあっという間に前から横から顔写真を撮影され、すぐさま書類を目の前に出されて


「ここに十本の指全ての指紋を押印してもらう」


と、さも当然といった感じでつっけんどんに言った。

なぜだ?
この犯罪者扱いはなんなんだ?
ここで押印するという事は私の指紋が警察のデータベースに登録されて、何か事件が起きて事件現場に指紋が残された場合に私の指紋が照会の対象になるという事。
さすがにこれには納得できず拒否をした。


「なぜ指紋を採取されなければならないんですか?犯罪者と確定した訳じゃないでしょう?」


私の当たり前の質問にヒョロリ刑事はなんの躊躇いもなくこう答えた。


「これは犯罪者に行う事じゃない。逮捕された者に行う事だ。これをやらなければお前は外に出れないぞ?」


ほうー。
無実の人間の指紋を採取してデータベースに登録するのが警察の仕事だというのか。
納得はいかないが外に出れないと言われれば仕方ない。
今後の人生でも犯罪を犯す事はないのだから…と自分に言い聞かせて渋々押印した。(後から知ったのだが徹底的に拒絶する事もできるらしい)


一連の儀式を終えてようやく取り調べ室に入室した。

ヒョロリ刑事がおもむろに口を開く。


ヒョロリ刑事
「逮捕されたのは初めてか?」


エンドル
「はい」


ヒョロリ刑事
「じゃあ、始めに言っておく。取り調べでは…ドラマみたいにカツ丼とか出ないからな?よく勘違いしてる奴いるんだよ」


エンドル
「…はあ。」


なんだ…この先制パンチは?
ギャグのつもりなんだろうか?
どう返したらいいのだろうか?


「えーっ(´ω`)カツ丼食いたいっすよ」
とのるべきなのか?


「そんな事分かってますよ!いいから早くして!」
とキレるべきなのか?


答えに悩んでいると、待たずしてヒョロリ刑事が口を開いた


「一晩頭冷やしてどうだった?基地さんに対して謝る気になったか?」


基地外助(もとぢがいすけ)、こいつのせいで私は逮捕された。
しかしいくら考えても基地なる人物が分からない。
夕べからいくら考えても分からないので途中で考える事を放棄していたのだ。


エンドル
「昨日も言いましたけど基地という人は知りません!」


ヒョロリ刑事
「ほー。まだ言うか…じゃあ基地さんの特徴を言ってやろう。背が低くて痩せていて、目が小さくて、喋り方は吃っていて…」


エンドル
「あ!」


ヒョロリ刑事
「思い出したか?」


あいつか…あいつは基地という名前だったのか!




話は2ヶ月前に遡る。


その頃私の身の回りで奇妙な出来事が頻発していた。

ある日会社から帰宅して玄関を開けようとすると


ヌルリ


という感触があった。


すわ!ナメクジか!と思わず仰け反って手元を確認すると、痰だった。
誰かが吐きつけたのだろうか?
全く汚い事をする奴がいるもんだ。


手を洗いながらブツブツと文句を言って、たまたま近所の子供がイタズラをしたのだろうと納得して終わった…


はずだった…


しかし、この出来事を境に私の身の回りで次々と奇妙な事が起こり、やがてそれが私を恐怖に陥れるとは、この時はまだ思いもしていなかった…



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