私は空を眺めるのが好き。特に、夜空。いつか大きな望遠鏡を買って、星を見るの。

外にでると夏特有の空気が私を包み込む。昼間は嫌気がさすこの空気も、夜になるとすごく穏やかな気持ちにさせてくれる。

今日は少し空を眺めに行く時間が早かったせいか、はまだ低くく木々に隠れていた。


「あ…」

月がぼやけて二重に見えた。そういえば、眼鏡をかけてくるのを忘れてた。乱視で視力の悪い私は眼鏡をかけないとはっきりと見えない。


まるで先生の心みたいに、私には見えないのだ。