加門七海さんの『203号室』の感想です。
話題:本の感想
大学進学を期に、一人暮らしを始めた主人公のアパートの一室で次々と怪異が起こる訳ですが…
部屋では異臭がしたり、何かが走り回る音がしたり、起こる事はホラーの定番ですかね。
それは怖いことは怖いんですけど、それ以上に主人公が追いつめられていく様が読んでいてツラかったです。
大学やバイト先の人間関係は悪くないけど、深いものでもないから頼れない。親も主人公が苦しんでいるのに気づいていない。
最後に出てくる霊能者もろくでもないし……結局、最後まで救いはないタイプでした。
なんだか怪奇現象以上に、主人公が頼る相手がいない孤独さみたいなのがグサッとくる本でした。
(´・ω・)ツライ