どうしたらチョコレートを我慢できるんでしょう。食べたら吹き出物できるって分かってるのに…。大好きなんですよね。
田島様はそばかすだけど泉ちゃんはニキビ痕って書いてありましたよね、たしか。洗顔フォームとか薬用ローションとか凝ってそうなイメージ。けっこう気にして選んで買ったのに、その辺の機微が分からずにかるーく「これ借りるなー」って大量に使って蹴られる浜ちゃんとかありそうです。
あと泉ちゃん以外にお肌に気を使ってるのは、水谷と巣山くんかなー。そんな三人を見て気にしはじめるのは花井キャプ。
1番ズホラなのは阿部。ズホラと言うか、そんな発想さえないのが三橋と田島様でしょう。西広先生と栄口君と沖君はどうだろう。薦められたら色々やり始めるかもしれませんね。
あくまでそうだったら楽しいのになーと言う妄想です。
近所の川辺で桜が咲いていました。まだ数える程しか花が開いていない木が殆どな中、一本だけたくさん咲いていました。
そう言えば卒業シーズンですもんね。
漫画とかだと入学式に桜が満開、な演出を良く見ますが、私は入学式よりも卒業式に桜が咲いている印象が強いです。咲いてたとしても満開ではないんですけどね。満開になったと思ったら、春の嵐で一気に花びらが落ちるし。入学式の頃にはもう散り始めるような。
華やかはピンクに迎え入れられると言うのもワクワクしますが、穏やかなピンクに送り出されると言うのもなかなか素敵だと思います。
*
慎吾さんが風邪をひきました。
「でも迅は料理なんか出来ないだろ」
「……インスタントのお粥温めてくれるもん」
「インスタントじゃなく作ってくれる子居るんじゃねぇの?」
「そーなんだよなー…。かわいー子がさー、冷えピタとか果物とか持ってきてお粥とかスープとかさ、作ってくれて」
「なにソイツ、彼女気取り?」
「そんなウザイ女なら追い返せたけど。すっげー良い子だしナチュラルメイクでも可愛いし気の使い方もさりげないってゆーか…」
「じゃあその子と付き合えば?どう考えても慎吾に気があるだろ」
「俺には迅と言う可愛い彼氏が」
「喰っちゃえばいーのに」
「俺には迅と言う可愛い彼女が!」
「まぁ忙しい時期だから」
「…最後に会ったの先月なんだけど…。ところでコレ、なに」
「お見舞い」
「コレ…」
「夢野久作ドグラ・マグラ」
「よけい悪化するわ…!」
「そーゆー立ち回りとかは女の方が上手くて当然じゃね?」
「でもちょーっと期待くらいしちゃうのが男の子じゃん…」
「なに、迅に女のプロトタイプそのままになれって?」
「ちげーよ!代わりじゃねえし!」
「ところでさー慎吾。俺イイもん持ってんだよね」
「次は何、団鬼六先生とかだったらそんな元気ないよ、俺」
「いやいや、元気出ると思うよー?寧ろ勃つかも」
「は?」
「じゃーん!迅からのラブレター!」
「なっ……に持ってんだよ山ちゃん!」
「かわいーよねー、アイツ。すっげぇ緊張して俺んとこ来てさぁ」
「山ちゃん!早く!読ませて山ちゃんそれ俺の!」
「なんか小動物系っての?動きがホラ、」
「ちょっ、山ちゃん!早く寄越せー!迅からのラブレターとか初めてだから!」
「ついついちょっかい出したくなるよな」
「らーぶーれーたーあああぁ!」
「ハイ、ただの連絡事項のメモだけどね」
熱はあがりました。