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千歳千里


現在、23時46分

今日もあと少しで終わる

そして明日になって、24時間後には明後日になる

それは当たり前のように、自分が息絶えるまで続く



「(それなら俺は…―――――)」



「白石?」
「え?…ああ、何やどうしたん」
「どうしたは白石の方っちゃ」



ぼーっとして、どげんした?
と隣に寝転ぶ千歳が聞いてくる

少し心配そうな、それでいて寂しい、って訴えてくる瞳が愛しくて思わず彼の頬を撫でた



「ん、千歳とおるとあっという間に“今日”が終わっていくんはなんでかなぁ、って思って」



俺の悪戯めいた表情に、彼が目を丸くしたのは一瞬で、すぐにいつものにんまりした顔に戻る

「(ずるい…)」

どんなに彼を翻弄したくても、俺ができるのはほんの一瞬ばかり



「むぞかね」
「…あほ」



なのに俺は彼にずっと翻弄されてばかり



「白石ー、明日部活休みやね」
「せやな」
「…」
「…」
「…」
「千歳…」
「ん?」
「おまえ、」



だめ?いけん?ね、よかろ?
俺の頭と腰を撫でながらそう聞いてくる彼に、俺はまた心を奪われる

「(ああ、だから…)」

彼との今日はあっという間に過ぎていくのか



「うん、今日が終わったら、ええよ」



この毎日は、自分たちが息絶えるまで続く

だから、今日はゆっくりと貴方の顔を眺めさせて

そして明日は、貴方の手を感じさせて



ほら、今日もあと3分。





―――――――

完全に付き合ってる(と分かる)ちとくらを書くのは初めて。

毎日時間は過ぎていくけど、千歳といる一日はあっという間だと思った白石。
それは千歳と共有する時間が心地好く、愛しいものだから、大切だから、いくら時間があっても足りない!状態なんです。

日々を無駄無く過ごそうとする白石だけど、千歳とまったりゆったりいちゃいちゃする時間は決して無駄ではなく、むしろ大切な栄養補給だったり。すると私が嬉しい。

あと、白石は千歳が自分に翻弄されないのを少し悔しく思ってるんですけど、実は千歳の方が白石よりもずっと翻弄されてます。
常日頃ドキドキしてます。
白石の許しをもらえればすぐにでも!な彼はいつでも準備万端です。

いやぁ、最近ほんとにちとくらばかりで、なんだか少し申し訳ない…。

またしばらくしたらほのぼの日常ハッピーに戻ります。



越前リョーマ


ドキドキした

今までで1番、いや、今までに味わったことないくらいドキドキしたんや


「コシマエーっ!なぁ試合しようや!」
「やだ」
「ええやんかーなんでなん」
「今やだって言ったじゃん」


嫌なものは嫌なの、と言ってコシマエはワイと反対の方を向いてもうた

さっきからこの繰り返し


「コシマエー」
「試合なら今はやらないからね」
「けち」
「けちじゃないし」
「…なあ、コシマエはドキドキせーへんの?」
「は?」


試合、ドキドキした?と聞き直してもコシマエは固まったまま


「…ドキドキ、ってどういう意味?」
「え?」
「緊張?なら俺しないよ」
「ちゃう!緊張やなくて、こう、楽しくって楽しくってたまらん!って感じ」


ならんの?って聞いたら、今度はちゃんとワイの目を見て答えてくれた


「ふーん、じゃあ俺ドキドキしてるよ」


今もね、と言ったコシマエの笑顔を見たら、ワイもドキドキした

試合は、明日でええか。





―――――――

あれ…金リョ金?
いや違います。純粋な友情です。

金ちゃんはリョーマとするテニスがたまらなく好きで、会う度にお誘い(おねだり?)するんですけど、だいたいフラれます。
もちろんリョーマも金ちゃんとのテニスはテンション上がるだろうし好きだと思うんですけど、彼は試合をしなくても楽しんでると思います。

だって、原作(アニメ含)で金ちゃんと2ショの時のリョーマが可愛いんですもの。
普段の8割増しで可愛い気がする。
そう、言うなれば寒色系オーラから暖色系オーラへの変化です。(…)

というか、金ちゃんが「ワイに勝ったらたこやき奢ったるで」って言うのを待ってたり、逆に自分から言ったりしてるのが微笑ましいです。






千歳千里


初めて会ったときから、惹かれていた

そんな彼に遠慮もなく背中からもたれ掛かる


「あー、落ち着く」
「白石はたいが軽かねー」
「アホ言いなや、俺かて平均以上の身体もっとんねん」
「それでも、俺よりは軽かよ」


そらそうやな、とだけ返して一度深呼吸をする
背中越しに伝わる体温が心地好い

周りの空気と共に後ろの男の匂いが鼻を通って全身に行き渡る


「なあ、千歳」
「ん?」
「俺、千歳の匂いだけ吸いたいわ」


周りの空気なんていらない
彼の匂いに包まれて思いっきり息を吸い込んで、その匂いで身体をいっぱいにしたい


「そんなん簡単っちゃよ、ほら」


そう言われた瞬間、初めて会ったときと同じ匂いが俺を包んだ。





―――――――

千歳の匂いは、絶対落ち着くと思います。
なんか身体の力が抜けそうな、安らぐ感じ。
そして白石はそんな千歳の匂いがたまらなく好みだといい。
だってほら、彼の好みは《シャンプーの香りがする子》でしょう。つまり匂いフェチだと勝手に妄想してみる。
ただ、千歳がシャンプーの香り…いや可愛すぎます、ダメだ私(の理性)がもたない。
意外と柔らかい髪とかだったら尚更(理性が)もたない。

とりあえずちとくらでいちゃいちゃしてもらいたくて突発でした。

特に意味はない!






千歳千里



(―――あれ…?)

目の前の大きな背中に向けて伸ばした手は、対象に届くことなく空を切る

(―――届かんかった)


「どけんしたと?」
「…千歳、お前ちょおあっち向いて」
「?なんばしよ、」
「ええから、背中、向けて」


背後にいた俺に気づいて振り向いた千歳に一言一言区切って言えば、素直に背を向ける

そんな彼の純心さに笑みを零しながら、羨ましいほどに逞しい背中に手を添える

(あと、一歩…)

少しずつ、調整するように千歳との距離を測る


「…よし」


もう、俺の手が空を切ることはない。





―――――――

千歳の背中って、距離感おかしくなりそうじゃないですか?

届くと思って伸ばした手が届かず空を切る。
虚しい。寂しい。
だから二度とそんなことないように、彼との距離を正確に測っておく。

きっと白石は不安なんじゃないだろうか。
いつか千歳は四天宝寺を、大阪を離れる。
だからそれまでに、自分の手が届くように準備しておく。

いざという時に、彼を掴まえられるように。



…なんてね。



白石蔵ノ介


「もしもし」


夜中、目が覚めて、何となく携帯のダイヤルボタンを押した


「…」
「もしもーし」
「…」
「白石ー?」
「…何やねん」


数回のコール音がしたあと、明らかに不機嫌であろう白石が出た


「ははっ、すまん寝てた?」
「当たり前やろ、今何時やと思ってん」


はあ、とため息をついたのが分かる


「すまんなー、ただ何となく電話してみてん」
「ったく、お前の何となくで俺の完璧な生活リズムを崩さんといてや」


そう言いながらも決して自分から電話を切ろうとしない白石


「…おおきに」
「え、何て?」
「いや、何でもない、おやすみ」
「あ、ちょ…っ」


何となくかけた電話に意味はない

たぶん。





―――――――

夜中、ふと目が覚めてちょっとだけ白石の声が聞きたくなっちゃった謙也。
でも自覚してなくて、無意識で体が求めちゃう(やらしい意味じゃなくてね)みたいな。

白石も白石で「何やねんアイツ」みたいな感じなんだけど、心のどっかで嬉しい気持ちがあると思いたい。だから自分から繋がりを断ち切れないし、断ち切りたくはない、かな。

クラスメイトっていいなぁ。



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プロフィール
走汰さんのプロフィール
性 別 女性
誕生日 10月30日
血液型 A型