2013/12/23 Mon 18:22
クリスマスって返り血で真っ赤なじぃさんが…


話題:クリスマス…独りでも別に寂しくなんかないやいっ(´;ω;)




クリスマスぼっちのがうがリア充に憧れて小話を書いてみた。

戦国の話でクリスマス!

・登場人物
磋奈行…主人公で二重人格。磋奈行は幼い性格の人格。夕日の事が好きなのだが、好きの感情もやっぱり幼い。本体は16歳。
夕日…ヒロイン。世話焼きなお姉さん体質。良いとこの育ちらしい。磋奈行の事は好きというより目が離せないと思っている様子。16歳。



もう年の瀬。
町の人たちは大掃除に追われている12月24日。
私の隣では磋奈行が何やら大掃除とは違う準備を始めていた。

「何してるの?」
「準備だよ!」

それはわかっている。
何の準備をしているのか聞きたかったのだ。
暗い部屋に沢山の蝋燭を並べて何をするのか。

「手伝おうか?」
「大丈夫、もう終わったから」

磋奈行は悪気のない笑顔でこちらを見る。
そんな顔をされると嫌味の1つも言えなくなってしまう。

「夕日ちゃんも一緒にお祝いしようよ!」
「何言ってるの?お正月はもう少し先でしょう」
「正月じゃないよ、僕が祝うのは」

磋奈行は壁際を指差した。
そこは火のついた蝋燭が沢山ありとても明るい。
あとはまばらに置かれた蝋燭のせいで部屋が少し幻想的に感じられた。

「何?」

指の先。
天井から吊るされた普段磋奈行が身に付けている十字架が目に入った。
ザビーだか何だか、そんなのの象徴だと言っていた気がする。

「今日は前夜祭なんだ」
「前夜祭?」
「そう、明日は僕が尊敬する司祭様の信じる神様の誕生日」

ちょっと意味わからないけど、これから誕生日のお祝いをするのだということはわかった。
頃合いを見計らったように風魔小太郎が盆を持って現れる。
盆には餅と徳利が乗せられていた。

「ありがと、小太郎」
「……」

相変わらずこの忍は無口だ。
盆を磋奈行に渡すとそのまま部屋を出ていった。
磋奈行は盆を床に置いて、御猪口に酒を注ぎ始める。

「はい、夕日ちゃん!」
「…ありがとう」

受け取るために私も床へ座った。
熱燗だ。
じんわりと陶器越しに温かさ伝わる。

「かんぱぁーい!!」

そう言って磋奈行は御猪口を掲げてから口へ運んだ。
和丸が酒を飲むところは何度か見たが、磋奈行が飲むのを見るのは初めてだ。
私はチラチラと様子を見ながら御猪口に口を付けた。

「薄っ!!」
「大分薄めてあるからねぇ」

酒はちょっと苦手だからと磋奈行は苦笑する。

「お祝いする気持ちが大事なんだよっ!司祭様もそう言ってた!」
「あぁ、そう…」

妙な力説に私は溜め息が出た。
とりあえず、杯の中をすべて飲み干す。
少しだが、身体が暖まった気がする。

「向こうの国のお祝いはケーキを食べるんだって!」
「けぇき?」

経済的なあの景気?
食べれるの、それ?
いや、無理でしょう、どう考えたって。

「でね、餅は向こうの国ではライスケーキって呼ばれてるんだよ!」
「へぇ」

祝い事に餅が出るなど普通な事なのに、何で磋奈行はこんな事を言うのだろう?
私には少し不思議だった。

「さ、食べよう!」
「う、うん」

いつもより積極的な磋奈行。
お酒のせいなのか、お祝いが嬉しいのかはわからない。
食べ終わると、お祈りと言葉のわからない祝詞を歌って磋奈行は満足そうだ。

「夕日ちゃん、付き合ってくれてありがとう!」

そう言う彼の顔は本当に嬉しそうだった。
本当は教会で、とか、大切な人と過ごす、とか何か言ってるようだったけど言いたいことがまとまらずにどれも上手く言葉になっていなかった。
私は思わず笑ってしまった。
仕方ないな、て。

「こんなことで良ければいつでも付き合ってあげるわよ」

とりあえず、私の目的が果たされるまでは。
貴方が私の側にいてくれる間は。

「夕日ちゃん、大好き!!」

そう言って磋奈行は私に抱きついた。
私は磋奈行をひっぱたきながら直ぐに引き離す。
引き離すのだが、突然の事に驚いて動悸がする。
体温も上がって暑いくらい。
磋奈行はこういうことを直ぐにしてくるので、少し自重してもらいたい。

「もう…」

一瞬顔が近づいた時に接吻されると思った自分が恥ずかしい。
少し拗ねた目でこちらを見る磋奈行に「皆の所に戻ろう」と言ってその部屋を後にした。


おわり
***
昔の人がクリスマスしたらどんなかなぁ、と想像して書いてみた。
大きなリアクションない、つまら…ほのぼの!!な感じ。
がうには似合わない笑

追記にこの前行った旅行のアクシデント書こうと思う。

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