今までドットのキャラ書いてたよ、の名無しですw
フェアクリ小説久々のこうしーん!
まあ、いつ更新しても久々になってるんですけどね。
あるぇ?(´・ω・`)
新キャラ!
━━━━━━━━
ダリア………………少しおバカなショータロー大好きっ娘。ツインテ。
━━━━━━━━
では追記!
ログイン |
私たちが自由気ままにつづる日記ー! というよりブログサイト!!
今までドットのキャラ書いてたよ、の名無しですw
第17章 「悪魔、ショータロー」
────ヒルヤ
灼熱の大地を抜け、ヴィータ達はブルカーンに一度つく前に通った『ヒルヤ』に到着していた。
目的はクリスタル等の情報収集。そのため今日はここに泊ることになった。
灰・茶・黒などのシックな漢字の建物や一面ガラス張りで、大きく目を引くような看板の店などおしゃれな街並みが、逆にそれを見慣れない人たちの感覚を奪い、町の見やすさを損ねていた。
ただでさえこの星の出身の人が少ないうえに、流行やおしゃれなどほとんど興味のないハラート星住民のティーラは、こんなところ見た事どころか名前すら知らない、という始末だった。
しかし、「わたし、この町を知って」
アプリーレが笑顔で言おうとした時だった。
「皆さんっ、やっと見つけました!!」と、彼女の後ろから、聞き覚えのある少年の声と、はあはあと随分走ったような荒い息遣いが聞こえ、それはヴィータ達の正面へと入ってくる。
黒いショートの髪に紫のメッシュ、片目を隠したその様は、以前ラリアット村で見かけたあの少年だった。
ティーラがその少年に駆け寄る。
「ショーちゃんそんなに息切らしてどないしたん?」
そう言って彼の頭をなでると、少年は少し照れながら笑った。
「すいません、皆さんに用事があって‥‥‥‥」
彼は一度周りにいる人々を見回すと、彼らの体の向いている方向に歩く。
「案内します、ついてきて下さい。」
少年に連れられて、ファッショナブルな街を、不似合な格好で歩くヴィータ達。
すれ違う人々は皆、キラキラなゴシックの服やら、大きなリボンをあしらったカバンやらのおしゃれなこの街に溶け込むような服装をしていて、時折こちらをちらちらとすました顔でうかがってくる。
「やなやつらやな‥‥‥‥ショーちゃんはこの街何で知ってるんや?」
ティーラが苦笑いで前を歩く少年に尋ねると、彼も眉を派の字にして笑った。
「僕はまあ、服とかよく買いに来ますから。
‥‥‥‥‥‥‥あ、着きました。ここです」
そう言って少年が指差した先には、カフェと合同した形になっているおしゃれな外装の建物。
一見しただけでは旅の者が分からないほど他の町とは違うこの宿屋の見た目に驚くヴィータ達に、また周りからの奇異の目線が注がれる。
その目線を背中に浴びながら、ヴィータ達はずかずかと宿に入っていく。
中に入ると同時に、「いらっしゃいませ、何名様ですか?」と、入り口に常時待機しているらしいひらひらメイド服姿の女性が、近づいてきた。
「‥‥‥‥‥‥まるで喫茶店だなー‥‥‥」
ぼそっと呟いたラッドに、その女はにこりと微笑むと、「お泊りの方ですか」といい、彼らを二階へと連れて行ってくれた。
宿部屋の外とは違い、安っぽくささくれた木で造られた壁に、窓からの暖かい日が差し込んでいる。
その窓からは、慌ただしくある着飾った女たちが、右へ左へと消えていくのが見下ろせた。
「がーっ!腹減った!!」と、ラッドは持っていた大きなバッグを乱雑に地面に置くと、一番入口に近かったベッドへと大分する。その勢いでベッドから白い埃が辺りに飛び、こほん、とアリシアがむせた。
「で、話って何だったんや?」とティーラは隣でラッドを驚いた表情で見ている少年に話しかけると、後ろからヴィータが「飯食いながらにしようぜ」と言ったために、彼らは部屋に錠をかけると、一階のカフェへと向かった。
「改めて自己紹介をさせていただきます。僕はショータローと言います」
丁寧にお辞儀をしてから、少年はにこりと笑った。
ふわ、とどこからか風がなぎ、彼の長い前髪の奥から普段隠れている右の真紅とは違う、美しい漆黒の瞳が映った。
「前は確かティーラちゃんのおうちにきましたよね?それでウィシュアさん‥‥‥‥」
アリシアの言葉を聞いて、少年‥‥ショータローの表情が曇る。
「姉は‥‥‥皆さんに迷惑をかけましたよね、きっと‥‥‥‥すいません‥‥」と今にも泣き入りそうな眼を右の手でこする。
それに、少しおどろけた顔で何度かうなづいているティーラ。
「それで、何の用だったのでしょうか」
アプリーレがにこにこ笑いながらもどこか黒いモノでもまとったかのような雰囲気を出している。
道案内の時に邪魔をされ、今は皆の注目を浴びている。彼女にとってはゆゆしき事態なのだろう。
「あ、それは―――――」
「ショー様ぁあ〜〜ぁ!!」
突然背後よりよく響く大きな声とともに、入り口の女性に静止されるのを跳ね飛ばして、黒髪の少女が飛び出してきた。
動くたびにその長いツインテールが左右に大きく揺れる。
一瞬ずん、と周りを覆う悪寒。
「ショー様、こんなところにいたんですかぁ、探したんですよぉ!??」
きゃ、とその少女は両手でほっぺたを抑えると、ショータローの目の前で手を自分のお世辞にも大きいとは言えない胸の前までもっていき、うるうると上目遣いで彼を見た。
どうすればいいかわらないとでも言わんばかりにショータローが戸惑いの視線を向けると、一部は無表情のまま、また一部はその少女を思いきし睨みつけていたが、残りの二人はこちらをちらりとも見る事すらしていない。
「え、えと‥‥‥ダリアさん、何か用事でも‥‥‥?」
彼は言葉に時々摘みながらも、まじまじとこちらを見つめてくる少女に帰す。
すると彼女、ダリアと言われた少女は、頬を少し赤らめながら「えへへぇ、ショー様やさしい、大好きですぅ」などと言っているのに、彼女の後ろで仁王立ちになっているティーラの目がカッと見開かれた。
「ショーちゃん、こいつ誰や!」と、ティーラが仁王立ちの姿勢を崩さないまま、彼の前に立っている少女を片指差してショータローに問いかける。
すると、その少女が、彼の返事を待たずに、ティーラの方を向く。
「はじめましてぇ、ダリアっていいまぁーっす!ショー様の 婚 約 者、なんですぅ!」
ね、ショー様!とダリアが彼の方を振り向くと、彼は口端を下に下げ、悲しそうな表情で石のように固まってしまっていた。
彼女の背中に針のような視線が突き刺さる。
「みなさんどぉしたんですかぁー?」
凍える空気をものともしない、いや気付いていないのだろうかこの言葉に、ヴィータが頭を抱え込んでしまった。
性 別 | 女性 |