小説こうしーんw
次回からは新しい技が入りますw
新キャラはいません、ということで、
文は短いけど追記!
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第16章 「ブルカーン火山地帯」
一行は隣に位置していたヒルヤタウンをまっすぐに通り抜け、クリスタルがあると言われるブルカーン火山地帯に来ていた。
「だーーっ!!もう疲れた、帰るっ!!」
上りと下りの激しい坂の途中にヴィータが座り込む。
結構緩やかではあるが、延々と続く岩道で、一行の体力が奪われて行き、みなクタクタである。
「情けないですわね、あなた様は男なんですよね?」
眉を吊り上げて彼をけなす彼女に、ヴィータがブツッと切れる。
「おまえは飛んでるからそんなこと言えるんだろ!歩け!!」と、パタパタと浮いている少女の白い羽を掴む。
「やめてください汚いですわ!!」
そう言うアプリーレの顔には、青い筋が浮かんでいる。
突然たくさんの軽快な足音とともに、下から橙色のモンスターが姿を現した。
がうがうっと騒ぎ、襲い掛かってくるそれらを、ラッドが一撃でなぎ倒す。
先程モンスターがやってきたところを見ると、そこには人一人が丁度入れそうなくらいの穴があった。
狭い岩の通り道を潜り抜けると、外の空気とは一変して、何かじりじりするような暑さと独特な鼻につく硫黄臭に包まれる。
少し前に進むと、前に見えたのは、熱く煮えたぎる溶岩流だった。
この暑さに、ただでさえ疲労していたパーティーの疲れが増幅する。
「あっちーーーー!!」
大きく響くラッドの声。調子に乗ってマグマに触れてしまったようだ。
すぐさまアリシアが駆け寄って行って回復魔法をかける。
「ここからが本場かお‥‥‥‥‥」とティーラが額に浮かぶ汗を拭く。
ふつふつと燃えては軽い満ち引きを繰り返す溶岩から、時折プロミネンスのようなものが空中で弧を描いては消える。
それから湧き出る熱気が湯気を作り出して彼らの視界をも塞ぐ。
「‥‥‥‥行くしかないですわ。」
滝のように出てくる汗をぬぐいながらアプリーレが、前へと歩き出した。
どれくらい歩いただろうか灼熱の炎が幾度もパーティーを襲い、またそれを避けるためにぐるぐる迂回する羽目になっていた。
会話もなく五人はただただ前に歩く。
ふとラッドがその足をとめた。
「近い‥‥‥‥‥何かがある!」
空を仰ぐ彼を見て、ヴィータが不審者でも見るような顔をする。
「お前暑さで余計に脳がやられちまったのか?」
額に浮かぶ汗を持っていた元冷タオルで拭く。
この洞窟に入る前には、凍っているのではないかというくらい冷たかったタオルも、炎の熱気をまとったこの火の山で、すっかりドライタオルになってしまっていた。
アプリーレが、ヴィータの頭をぽこりと叩く。
「違いますわ。ラッド様もクラスターだと言いましたよね?
今のはここにあるルビーを感知したのだと思いますわ。」
あなた様もクラスターですのにどうして分からないのです?と黒い笑顔で迫られるヴィータは、なんだか悲しいのか申し訳がないのかで、斜め下を向いてします。
ふいにラッドが走りだした。
呆気にとられたヴィータが、ティーラに服の裾を掴まれ引っ張られていく。
紅蓮のマグマに囲まれた丸い足場の奥に、大きな洞窟へとつながる七色の橋が一本。
‥‥‥‥‥‥‥‥それはいいのだが、
「門番とかいらないお」
ティーラが通り道のど真ん中にどっしりと座りこんでいる橙のドラゴンを指差す。
ドラゴンはこちらを見据えると、ぐおおおお!と雄たけびをあげた。
「いくぜ!」と先陣を切って、ラッドとヴィータが両側から切りかかるが、火竜『ファイアドレーク』の炎の咆哮により、後方へと突き飛ばされる。
空中で体勢を立て直し、地面に無事着陸する。‥‥‥すぐ後ろはマグマの海。
「皆様どいてください!!行けマダイ!!」アプリーレが注意、間髪をいれずにウラノス星で会ったあの青い犬を召喚した。
青い光と共に登場したそれは、一度すぱっと持っているタバコをふかすと、後ろからアプリーレに蹴飛ばされて顔面から敵へと直撃し、辺りに砂埃を舞わせる。
「やったか!?」ラッドが砂埃の浮いている前を見ると、その灰色の埃の中から、マダイが当たった所を前の右足で器用に掻いている竜の姿が映る。
ファイアドレークは前に立つ五人をギッと睨みつけると、仕返しとでも言わんばかりに、大きな口からいくつもの火の塊を吐き出し、それは幾度もヴィータ達に襲いかかる。
「っ‥‥‥‥‥」荒れ狂う火の玉についには当たってしまい、アプリーレが地面に膝をつく。
急いでアリシアが回復に走るも、ファイアドレークの、先に大きなとげのあるしっぽに吹き飛ばされてしまった。
「アプリーレ!アリシアッ!くっ‥‥‥‥」ヴィータが手に持つ剣に力を込め、おりゃー!と竜に切りかかる。
するとドレークはヴィータが突っ込んでくる方に向けて、火炎放射を繰り出し、彼を後ろへと押し戻す。
その炎の熱気にただでさえ熱い洞窟内に一層熱がこもり、人の体力を奪っていく。
まずいな‥‥‥とラッドがぬぐっても絶え間なく流れてくる汗を首を軽く振って落とし、武器に手をかけた。
性 別 | 女性 |