そして彼は、
11/16 Fri 2

出かける準備をしていたらテーブルの上にあった弟の携帯に着信があって、
「ハッスル田中」と表示されていたので、


私「ハッスル田中から電話だよ」


と知らせたら


弟「あ、それ多分 太田」


と返ってかきました。

いや、ハッスル田中だろ…!!



というわけで こんにちは!七瀬です!
黒子くんに賛同してくださる方がいて嬉しいです!素敵ですよね黒子くん!
ハッスル田中は謎です。一体彼に何があってうちの弟の携帯の登録がハッスル田中になったんだろうか。
しかも本名太田だというし… 田中関係ねーのかよ。

とまあ、そんな話はおいといて。
今日は七瀬のバイトの話をしたいと思います。
七瀬は塾の講師として一年前から働いているのですが、少し前に高1の男の子の担当になりました。
しかし、この彼…英語の成績があまりよくありません。


彼「先生…俺 中間欠点だった」
私「そっか…」


いくら勉強した様子がなかったといえ、成績を上げれなかった私にも責任はあります。
けれど落ち込んでいる暇はありません!なんとしても期末で取り戻さなくてはいけない!こういう時こそポジティブに前に進むべきなのです!!


私「まあ次頑張れば、」
彼「でも欠点も悪いことばかりじゃなかった!」


………ん?


彼「補習の先生超優しくて分かりやすかった!欠点も捨てたもんじゃないな!」


別方向のポジティブきたー!


私「彼くん 待ちなさい!欠点に意義を見出すな!」
彼「だって(以下略」


こいつのポジティブのベクトルは一体どっちに向いてんだ!!
新参者だ!新しいキャラだ!!しかもちょっと面倒なやつ!!


と、まあこんなこともありまして。それが少し前のことです。
しかし彼に新たな問題が。
彼は私立に通っていて、二年生に上がると理系と文系にクラス分けされます。
けれど彼には将来なりたいものがないため、どちらに進むか悩んでいました。
そして先週、彼が目を腫らして塾に来ました。


私「!?どうしたの!?」
彼「…先生…新聞の記事見た?」


理由は新聞の冤罪に関しての記事。被害者の手紙を読んで、号泣してしまったそう。


彼「俺決めた。こんな人達を二度と出さないように、法学部に行く」
私「素敵じゃん!」


世の中、何がきっかけになるかは分からないものですね。何はともあれ目標が決まったのはいいことです。
では私も文系として精一杯彼をサポートしていこう。

そう、決意を新たにした今週のことです。


彼「俺、音楽で食べて行く!!」


で、出たー!
絵に描いたようなドリーマーだー!


彼が軽音部のベースマンだったことを忘れていました。



私「うん。寝言は寝て言おうね」
彼「寝言じゃねーし!」
私「寝言じゃないの!?」


だったら今すぐ眠らせて寝言にしてやろうか!?
あんた先週あの記事見て号泣したんじゃねーの!?あれから記事読んで不覚にも泣いてしまった私はどうなるの!?


私「先週のあの気持ちを忘れたの!」
彼「忘れてねーよ。けど俺は決めた。音楽で食べて行く。ベース上手いって褒めてもらえた」
私「誰に?」
「音楽の先生」


ミュージシャンなめんな!!!





私「というわけで、彼くんが大いなる夢にフライアウェイしようとしています」
塾長「止めて。超止めて」
私「イエッサー」



とりあえず、文系ミュージシャンか理系ミュージシャンか決めてもらおうと思います。








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