寝てしまったリァンを家まで送り、彼女を寝室に横たえて、布団をかけて。
…………どうしたんだか。
昔の俺なら据え膳だとか、思ったろうに。
額にかかる金色の髪をそっと退けた。
安らかな寝顔。
この寝顔を壊してしまうより、見とれていたいだなんて、いつの間に俺はそんなにヘタレになったんだろう。

「おやすみ。リァン」

額に鼻先押し付けて。
擽ったそうに身動ぐ彼女。
それが見れただけで、幸せを感じた。





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一昨日リァンちゃん送ったあとの小噺。きっとアクト君がいたら存分にからかわれただろう。諦めろジョージ、てめぇはそういうキャラなんだ。