あのね、好きです。
話題:好き、大好き。
元彼の、はなし。
高校に入りたてだったあたしは、何もかもが順調に進んでた。
自然に仲良くなったお友達と、仲よくおはなししたり、ごはん食べたり、お買い物に出かけたり。
その頃まったく恋をしようと思っていなかったわたしは、ただただふつうに友達と過ごしていた。
だけど、入学当初って、だいたいメアド交換とかするじゃん?
あたしもしてたんだ。
いろんな子と仲よくなりたかったあたしは、友達といっしょに聞いたりしてた。
当然女の子がメインだけど、男の子もいたし、聞いてた。
都会じゃないし、でっかい学校じゃないから仲よくなれそうな子のメアド聞けてほくほくしてた。
だけど、放課後だったのもあるし男の子は数人しかいなかった。
それはそれでいいかと思っていた。
次の日、入学したてのあたしたちは、初々しい空気とともに淡々と授業を受けていた。
授業と授業のあいだに、前からちょっと見かけていた「かわいい男の子」のメアドをもらおうと思い立った。
その子はすごくすごくかわいくて、もうほっぺすりすりしたいくらい。
しかもちっちゃくて、坊主で、まるっこい。
そりゃもう笑えば目が消えちゃいそうなかわいい子だった。
【ここからこの子の名前を坊主とします。】
あたしたちは坊主にメアドを欲しいと頼んだ。
「いいよ」と言ってくれた坊主は、すごく笑顔だったのを覚えてる。
それだけならいいのに、あろうことかあたしはその時に
「ちっちゃいね〜!小学三年生みたい」
と言ってしまった。
しかも悪気なし罪悪感なし。
坊主は笑ってたけど男の子なんだから背とかぜったい気にするはず。
自分カスwwwwwwwwもうやだwwwwっうえwwwwと我にかえったのはけっこう後のはなし(笑)
それが彼との出会いでした。
それから化学の時間に席近いこともあってちょくちょく話した。
実験のときとか
「○○だね!」「うん」
みたいなすごーく短い会話だったけど。
そのうち、あたしのなかで「変化」が出始めた。
坊主を目で追うようになってたんだ。
最初は「かわいいからか」とか思ってたのに、それにしちゃ見すぎだろ、とか 話そうとすると異様に緊張する。
しかも話してる最中にカッと顔が赤くなりはじめて、そこがどんなに涼しくても、汗出そうなほど熱くなる。
これはまずい、なんだこれ。
あたしはすごく混乱した。
しばらく疑問に思ってて、そしたらある日もうひとつ新たなことに気が付いた。
ずっと坊主のことを考えてる。
一人のとき、ふとしたとき、坊主が決まって出てくる。
そこではっとした。
あたし、坊主が好きなんじゃないかって。
自分の中では、ぜったいに好きにならないと思ってた。
あたしたちの中ではマスコットキャラクター的な存在だったし。
だから余計混乱した。
だから、友達と自転車で帰ったときに、聞いてみたんだ。
そうしたら「坊主を?www多分キャラクターみたいでかわいいからその気持ちと勘違いしてたりしてるんじゃない?」って言われた。
「そっかー」って納得しようとしたものの、なんかモヤーっとする。
まあいっかって思ってそのときは終わった。
それから学校で会うたび話したりしてた。そのたびにキュンキュンした。ずっと考えた。そしたら確信した。すきだ。
あたしはたぶん、彼がすきだ。
それからあたしは、彼にちょくちょくメールするようになった。
少しでもほかの子と仲良くなりたい。
もっともっと、親密になりたい。
たぶんメールが好きじゃないのか、絵文字もそっけない。当時のあたしはもうスキスキMAXだったから絵文字使い放題だったし、今まできた男の子からのメールも絵文字がたくさんあった。
だからちょっとショックっていうか、へこんだ。
しかも夜の9時くらいに送っても来なかったときがあって、その時はもう泣きそうだった。
今じゃ彼は部活だししょうがないじゃんって思うんだけどさ。
メールのしすぎだったからかな?とか、嫌われたかな?とか。
あたしは夜型ってのもあるし、彼と少しでもいっぱいメールがしたかったから目がギンギンなわけ(笑)
そもそも坊主は恋愛しそうな感じでもないし、ひたすら不安だった。
ちょっと長いかな、つづく。