稲盛和夫氏にお別れ 「大きな人失った」「経営の師だった」

京セラ創業者の稲盛和夫名誉会長お別れの会が開かれた=28日午前9時55分、京都市左京区の国立京都国際会館(鳥越瑞絵撮影)
京セラ創業者の稲盛和夫名誉会長お別れの会が開かれた=28日午前9時55分、京都市左京区の国立京都国際会館(鳥越瑞絵撮影)

京セラ創業者で8月に死去した稲盛和夫名誉会長のお別れの会が28日、京都市の国立京都国際会館で開かれた。午前は親交のあった著名人らが献花のため出席。午後は一般参加者が集まる。

お別れの会は京セラ、KDDI、日本航空、稲盛財団(京都市)の共催。喪主は長女の金沢しのぶさん。弔辞やあいさつの読み上げは行われず、祭壇に飾られた笑顔の遺影の前で、参列者は静かに冥福を祈った。日本電産会長の永守重信さんは「祭壇の前では、お世話になりましたと伝えた。経営の師だった」と話した。建築家の安藤忠雄さんは「大きな人が亡くなった」としのんだ。また、京都大教授の山中伸弥さんも「本当にいろんなことを教えていただいたので感謝している。もう一度お話したかった」と話していた。

稲盛氏は鹿児島市出身。京セラを電子部品や通信機器、太陽光パネルなどを手がける世界的な企業に育てたほか、KDDI設立や日本航空の再建も手がけ、戦後を代表する経営者として日本経済を牽引(けんいん)した。後進の育成にも力を注ぎ、経営塾「盛和塾」を主宰、多くの経営者に影響を与えた。

8月24日に老衰のため京都市内の自宅で死去した。90歳だった。お別れの会は12月6日に東京でも執り行われる予定。

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