「3人寄ればもんじゃのなんとか、いけるいける!」
ヒトじゃないのも混ざってるけどな前置き。
えー、今回はASTERISK GAMES(悠理なゆた)さんところのフリーゲーム「ずしりファンタズム」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。
人気VTuberグループ「にじさんじ」で活動する、葛葉・椎名唯華・魔界ノりりむの3名「ずしり」を主人公としたRPG(敬称略で失礼します)。
リスナーの皆さんはもちろん、知らないフリゲ好きさんでもシンプルにRPGとして楽しめる作品のはず。
本編クリアまでは私は8時間ほど。やり込み要素を飛ばせば6時間くらいになるんじゃないかなー、なんて。
というわけで、良かった点など。
そうさ俺たちゃゲーマーズ
今は“元”という扱いですが、さすが“にじさんじゲーマーズ”に所属していた3人を主人公とするだけあり、難易度はかなり高く感じました。詳細は後述しますが、
・バトルはバフデバフ状態異常が最重要
・ダンジョンでのみ手に入るスキルが多くマップ探索は必須
といった作りです。
ここが普段ゲームをし慣れていないリスナーさんには難しいところであり、一方で、にじさんじを知らないゲーム好きさんが本作を楽しめる良いところでもあります。
つまり、ずしりを知っていてかつゲームが好きなプレイヤーさんなら、一挙両得の最高ゲームです! そう、私です! いえーーーい面白かったーーー!!
隅々まで配信ネタ
まずはにじさんじ要素から。
主要キャラはもちろんのこと、手に入るアイテム、装備品、スキル、敵キャラ、全てがにじさんじの配信ネタに溢れていてすっごく楽しかったです!!
登場するとは思っていなかったライバーと思わぬところで出会う喜びもありました。
私自身は、たぶん色んなライバーさんを浅く広く見てるタイプですが……。それでも元ネタはある程度みんな察せられたので、ある程度有名どころを起用して作られているんだろうなと。
逆に知らないネタがある方は、ここをきっかけにライバーさんを見に行く、なんてこともあるのかも。こういう好きの輪が広がっていく二次創作、大好きです。
作品の注意書きには、「020~2021年頃のにじさんじを元に制作されています。」とあり、原作であり配信者でもある彼らの活動へのリスペクトも感じました。配慮が素敵だ……。
ずしりはもちろん、それ以外のキャラも絶妙に「言いそう」なセリフを言ってくれることが多くて、ファンとしても楽しかったです。チャイちゃんの解像度高ぇ~!!
もちろん解釈違いが発生する部分もありましたが、「言いそー!」と「言わねー!」を両方楽しむのもまた二次創作の醍醐味ということで。
登場ライバー全員への愛を感じるハイクオリティでした!
主人公は誰にする?
なんとずしりの3人のうち誰を主人公にするか選べます。
いいんですか!?
大筋のストーリー自体は一緒ですが、ちょっとした会話が変わったり、固有のボスが登場したりと、差分というには豪華な分岐が用意されています。逆にシステム面で主人公補正のようなものはないので、もう純粋に好きなライバーやセリフを見たいライバーで選ぶのが良いかと。
ゲームシステム上、素早さが高いキャラほど有利なので、3日悩んでも決められないという方やずしりを知らない方は葛葉を選択しておくといいかもしれません。
でも推しがいる方は絶対推しを選んでおくことを強く推奨します!
私は3人とも好きなのでかなり悩んだんですが、りりむちゃんルートを選択。
記事下部の追記に格納しますが、結果としてこの選択が個人的に大正解でとっても嬉しかったです!
りりむちゃんありがとー!!
ちなみに、なんとしぃしぃご本人が配信で椎名主人公ルートをプレイしてくれています。
ゲームが苦手な方や椎名ルートを見てみたい方はこちからから是非。
惜しまず初手から全力ぶっぱ
続いてバトル面。
バトルシステムとしてはアクティブタイム型コマンドバトル(ATB)。行動順が可視化されている分、敵からの連撃が飛ぶこともあるので、しっかり装備やスキルで対策をしていく必要があります。
また、MPが数字ではなく毎ターン自動回復のチャージ制になっているのもポイント。
こういうチャージ制のバトル、商業ゲーだと「テイルズオブリバース」、フリゲだと「四月馬鹿達の宴」「停滞少女」「ふしぎの城のヘレン」あたりが似たシステムを採用しているゲームとして思い浮かぶんですが……。どういう言い方すればいいんでしょうね!? 戦略性がかなり高まるバトルだと思うので是非色んなRPGに採用されてほしい気持ち。
で、本作に目新しいのは、毎バトル開始時にMPが全回復しているところ。初手で全火力のバトルが楽しめます。たまんね~!
自然と「常にスキルをバンバン使う」が最適解。終盤で通常攻撃を使うことになったらそれはほぼ死を意味します。結果、状態異常の比重もかなり高まり、1人サイレンスにかかっただけでパーティが壊滅状態なんてことも起こりました。たーのしー!
美麗グラフィックを堪能しまくれる
加えてあげたい挙げたいのが、グラフィックのクオリティの高さ!
もうダウンロードページのタイトル画面からして絵面に信頼がおけるのは言わずとも見て知れることでしょう。
立ち絵はもちろんのこと、歩行キャラチップや戦闘カットイン、果ては戦闘エフェクトまで、もう画面内全てが眼福でした。
スキルを前提としているぶん、バトルが本当に華やかなんです! 特に、葛葉の攻撃モーションと術モーションが異なるのが細やかで好き。
あと、グラフィックが多様だと状態異常など不利な要素も楽しめて良いですね。睡眠りりむちゃんが本当にかわいくて……。
メインとなるずしりだけでなく彼らと縁のあるライバーも登場するので、箱推しの方にもオススメです。スキルを使うたびに好きライバーのキメ顔が見れるの楽しすぎる……!
難点は、グラフィックが美麗なぶん、戦闘に時間がかかるところ。
バトルスピードを最速にしても、おそらくエフェクト素材演出と思われる部分だけは通常スピードで処理されるので、雑魚戦はやや手間に感じられました。ここは仕様として割り切って、ゆらゆら待機するずしりを眺めるボーナスタイムにしちゃいましょう。
やりこみ要素もあるダンジョン探索
次に、マップやダンジョンの探索について。
正直、本作のダンジョンにはやや否定的です。マップがどこもかなり広いんですが、キャラの移動速度がダッシュでも遅い! さらにはダンジョンギミックとやり込み要素が、次に進めば解決するのか単なる見逃しなのかがわかりづらく、楽しさよりも作業感が勝ってしまいました。
広いままで、その分ギミックをボスを倒すまでに全回収できるようにして達成感を増やす。あるいは、狭くして、ギミックはそのままにして再度探索のし直しをするやり込みワクワク感を増やす。このどちらかであればもっと楽しめたように思います。
といっても、やはり宝箱探し自体は面白いところ!
それらしき隠し通路があったり、まだ使えない思わせぶりギミックがあったりすること自体は、RPGらしいロマンがあって好きです。それに宝箱から手に入るのは強力なスキルや特殊効果のあるアクセサリだったので、探索モチベも上がりました。このアイテムにもまた元ネタがあって楽しいですしね!
とまあ、こんな感じで。
ずしりだけでなくにじさんじらしさも楽しめる、歯ごたえたっぷりのRPGでした!
追記ではネタバレ感想や登場ライバーについてなど。
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