(3からの続き)
その提案とは…
スープカリーを満喫する事!
13日に新千歳空港へ向かうまでは、札幌で身動きが取れない。家族との安否確認ができた者できない者、それぞれいるが宿でテレビにかじりついていても事態が好転するわけじゃない。
ならば、我々が今出来る事は明日の為に食を摂り、備えるのみなのだ!
…もっともらしく聞こえるが、食欲に負けただけでしょう。
実は新千歳空港に向けてのフライトの途中、仲間達と札幌のスープカリーの話題でちょっぴり盛り上がっていた。
航空会社からもらった小冊子に、航空会社タイアップ?スペシャルメニュークーポン(長い)がついていて、普通に行っては絶対に食べられない野菜たっぷりスープカリーがお得な値段で食せるというのだ!
『たまんねえよ、じゅるじゅる(よだれをすする音)』
あちら地元の感覚では『もうスープカリーは時代遅れ』のような話を聞いていたわけだが、とにかく札幌名物?料理を食べてみたいと思っていた。
『震災情報は気になるが、ずっと宿でテレビとにらめっこをしていても気が滅入る』
というのがこの時の正直な心境。
実はこの頃、職場は震災対応で昼夜を問わずとんでもなく忙しい状況だったのだ。
…連絡が繋がらず、知る由は無かったが。
仲間4人とパンフレットを丸めて突き付けあい、桃園よろしく『スープカリーの誓い』が行われていた頃、隠蔽されながら福島第一原発の1号機の炉心熔融が、闇夜の盗人の犯行の如く静かに進行していたのだった…
(続く)
※
記事の内容には若干話を盛っている箇所があります。
話題:東日本大震災
12.3.13 21:30 Tue
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