（２からの続き）
『職場の人達は震災対応に追われているだろう…自分は今すぐ戻る事も叶わないし、電話も繋がらない。なんて無力なんだ』
どうしようもない無力感と不安に苛まれた。
テレビで津浪の映像が幾度も流れている。倒壊した家屋の映像も。多くの尊い命が失われ、行方不明者の数も徐々に膨れ上がっている。
あまりの出来事に、その数字を現実感を伴って理解する事ができなかった。
『新千歳空港は無事なのか？』
新千歳空港が無事なら、１３日には帰る事ができる。
情報が乏しいが、『北海道への影響は比較的少ない、しかも新千歳空港は内陸部だし、津浪の影響もないから何とかなるだろう』
と楽観的な我々だった。
仙台空港が津浪に呑まれ飛行機が流される映像。きっと利用者が駐車している車も流されてしまっているだろう。
しかも、新千歳〜仙台の航路が運休となるために他の空港をハブ的に利用せざるを得ないから、新千歳空港の窓口は混むだろうな…
そんな事が頭によぎる中、仲間の一人からある提案がなされたのだった。
（続く）
話題:東日本大震災
12.3.12 23:01 Mon
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