皆さんBuona sera!8です。
早いものでもう4月ですね。
私は今日から学校でございますガッデム!←
いや、普通に行けることに感謝しながら元気に通学しようと思ってます。
しかし山の近くにあるので坂が多い多い。
それを思い出すと軽く憂鬱になります。
大階段なんていらないんじゃないかな?^^
気分転換に小話投下!
前のGUMIちゃんに続き、ボカロ第2弾です。
お相手はMEIKO姉さん。
完全にNLなので苦手な方は注意してください。
続きからどうぞ。
:溺愛アルト:
※ボカロはアンドロイド的な感じで一緒に生活してます
…NL注意
めったにない休日の午後。
俺は気持ちいい日差しを浴びながらうとうととまどろんでいた。
渋々差し出してくれたメイコの膝の上で。
実に高性能な彼らボーカロイドの体温はほぼ人肌に等しい。
それがまた心地好く、睡眠を誘発する。
俺のボーカロイドの名前はMEIKO・メイコ。
赤がよく似合い、素晴らしく気が利く女性だ。
「いいなあ…こう、なんにもしなくていいっての」
「最近マスターはいつも忙しそうですからね」
メイコの言う通り、ちゃんとした休日というのはものすごく久しぶりだ。
数えるのも面倒なので正確な日数はわからないが、多分3ヶ月以上休んでいなかったと思う。
我ながら自分に対して厳しいな、と逆に感心してしまった。
もう若くないんだから自分を労らなければならないことは十分理解しているつもりだが、やはりまだいけるんじゃないか、と錯覚してしまう。
年齢を認めたくなくなる時期に入った証拠だろうか。
メイコと出会って何年か経ったが、満足に歌わせてやれたのはそのうちのほんの少しだけ。
申し訳ない気持ちと、なにも言わずに家事などをしてくれる彼女に感謝したい気持ちが交差する。
「マスター?」
「ん?」
「ぼーっとして、少し寝たほうがいいんじゃないですか?」
「えー。せっかくメイコといるのに寝るなんてもったいない」
だから寝ない、と言うと彼女は困ったように笑った。
そういえば最近ちゃんと笑ったところを見てないような気がする。
笑っているところは見るが、心の底から笑っていないようなものばかりだ。
それが妙に心に引っ掛かり、なんでもいいから彼女のためにしてやりたくなった。
「…メイコ、」
「なんですか?」
「温泉…そうだ、温泉行こう。今度休みとってゆっくり旅行でもしようよ」
考えた末が温泉だなんて、自分で言い出しておきながら安易すぎてため息がでる。
こういうときに気の利いた一言も言えないあたり、コミュニケーション能力の低下を顕著に表しているようで嫌だった。
やはり人との触れ合いが少ない仕事をしているせいだろうか。
そんな俺の思考回路を知るよしもなく、メイコはただただきょとんとするだけだった。
そういう意外と幼い表情をするところも愛らしい、と思ってしまう俺は末期的症状疾患者だ。
しばらくして言われた意味をようやく理解したらしいメイコは、慌てて首を左右に振った。
地味に傷つく。
「駄目ですよ。マスター忙しいのに、温泉なんて」
「たまに寛いでも罰は当たらないだろ?働き詰めだとノイローゼになっちまうっての」
そう言うと彼女は考え込む。
拒否の理由も俺が絡んでいるということがわかり、こっちは上機嫌になった。
相変わらずいじらしいやつだ。
にこにこと締まりのない顔をしながらメイコの答えを待つが、彼女はいっこうに首を縦に振らない。
なにをそんなに悩む必要があるのか、はっきり言ってわからなかった。
休みなんてとれる状況じゃないから?
そんなものどうにかしてやる。
一緒にいると迷惑になる、と思っているから?
メイコがいないほうがめぐりめぐって迷惑被ることになるはずだ。
降下し始めた気分を持ち直す努力もせず、口ごもるメイコの言葉を忍耐強く待った。
「でも、彼女さんとか、いるんじゃないですか?」
「…はい?」
またなにを言い出すのか、と思えばそんなことか。
込み上げてくるため息を思いきり吐き出し、呆れ返る。
残念ながらメイコが思っているような人間はいない。
そう、人間は。
「俺に恋人がいるって言うならそれはお前だよ」
俺の恋人はメイコだ。
彼女を購入したときからそれは変わらない。
何年経っても薄れることのない彼女への気持ちを改めて言葉にする。
今まではっきり言ったことはなかったが、てっきりわかっているもんだと思っていた。
誤算。
彼女は思っていたより鈍感で、自分を卑下しているらしい。
「でも、私、」
「うるさいうるさい。異論は認めません。メイコは俺の恋人さんだから、俺と旅行行って美味い飯食って、一緒に温泉に入るんだよ。わかった?」
「…っ、い…一緒に温泉には、ちょっと…」
一度窘めると恋人というところは否定されなかった。
許容してくれたことに嬉々としつつ、混浴を拒否した理由を掘り下げる。
最初はあわよくば、という願望だったが、拒否されると是が非でも実行したくなってきた。
このあたりが友人に性格が悪い、と言われる所以だ。
恥ずかしいから?と問うとそれもある、と返された。
「目立つところもあるから、大浴場とかも駄目です」
なにが、とは聞かなかった。
いくら精巧に造られていると言っても彼女はボーカロイド、機械なわけで、その体にはやはりその部分を匂わせる箇所が存在する。
おそらくそのことを言っているんだろう。
気にするな、と言っても無理だ。
俺は気にしなくても周りの目は気にするかもしれない。
俺自身もメイコをそんな好奇の目に晒すのは嫌だ。
「…わかった、露天風呂で混浴は諦める」
「マスター…」
「でも一緒に温泉入りたい!…というわけで、部屋風呂がついてるところ探そう」
「ちょっと全然諦めてないじゃないですか!」
いつもの調子に戻ってきたことを確認し、当たり前のように俺を叱るメイコに笑いかけた。
俺はやりたいことはやる主義だ。
そのことを十分に理解している彼女は説得を諦め、わがままな子供を見るように笑った。
母親のような慈愛に満ちた目は安心感を与えてくれる。
そうと決まれば彼女の気が変わらないうちにさっさと休みをとって宿も決めなくては。
とびきり景色がよくて寛げて、飯と温泉が有名なところがいい。
日頃強制的にストイックな生活を送っているので資金には困らないだろう。
遠足を楽しみにする子供の気分を思い出しつつ、そっと目を閉じた。
「これからもずっと大事にする。だから、一緒にいような」
「本当、今さらなんだから。…当たり前じゃないですか。私もマスターと一緒にいたいです」
ああ、本当にどうしようもなく愛おしく思った。
{END}
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これはマスメイです(どーん)
めーちゃん大好き!という気持ちが爆発しました。
マスターとラブラブな生活をエンジョイしてほしい。
もしかしなくてもこれが初NLです…よね?
なんかNLっていつもの数倍恥ずかしかった←
マスターは四捨五入したら成人+10くらいかな。
職業は決まってません。
人との触れ合いが少ない仕事ということは確かです。
なかなかお高いマンション在住。
メイコのために防音完璧な部屋に引っ越したとか、愛に溢れてていいんじゃない?←
音楽の知識は0で、音痴です。
アルト…女性の最低音域。