お久しぶりの世界樹3。
今回も5層攻略が思った以上に早すぎて話が追い付かないので、追い付くために台本形式のみです。
いつぶりだろう、と思ったら6月15日以来でした。
そんな6月15日の前回のお話は
こちら。
これ以前は画面右、もしくはブログ一覧の一番上の「世界樹記事一覧」の下の方からどうぞ。
今までの記事もほぼ全部まとめましたんでね。やっとね。うん。
出てくるのはミッディ・ティーのメンバーだけ。
読んでくれる人は追記からどうぞ。
〜深夜近く アーマンの宿の一室〜
コンコンッ
スヴェン「シキ、俺だ。起きてるか?」
スズト「……ふわあぁぁ」
「起きてますよー、開けて大丈夫ですー」
スヴェン「……じゃ、入るぞ」ガチャ
シキ「スヴェンさん、それにスズトさんも…って、スズトさん眠そうな顔してますけど大丈夫です?」
スズト「んー…(目ゴシゴシ)…、だいじょぶ!!」キリッ
スヴェン「お前なあ……無理せず先に寝ててもいいんだからな」
スズト「大丈夫だって! もう起きた!!」
シキ「…まぁ、こんな時間にわざわざ来るなんて何かあるんでしょう、とりあえず入ってくださいよ」
スズト「んー、相変わらずシキって部屋の隅が汚いなー」
シキ「何処に何があるかわかるからいいんです!」
スヴェン「まずはこれ、お前の飯」スッ
シキ「わぁサンドイッチ! そういえば俺ご飯まだでしたね!」
スズト「自覚なかったのかよ!」
シキ「やー、資料の整頓に没頭してて。じゃあ皆さんはもうご飯食べたんですね?」
スヴェン「……いや、ソフィアとスバルは判らない」
シキ「あれ? え? 何かあったんですか?」
スヴェン「……実はな…」
グゥー
スズト「…………」
スヴェン「…………」
シキ「…………」
スヴェン「おいシキ」
スズト「緊張感ブチ壊しだなぁ」
シキ「あ…あはは…体は正直って言いますしね……」
スヴェン「まぁ…先ずは、食えよ、ほら…食いながら聞いてて良いから」
シキ「そうさせてもらいます……」
シキ「俺が寝てる間に色々あったんでふねぇ……」モフモフ
スズト「スバルは風呂上がってからもずっと調子悪くて、ソフィアが熱あるって夕方に言ってた」
スヴェン「で、今はソフィアが看てる。後々俺が替わりに行くつもりだ」
スズト「ま、寝不足で調子悪い時に体冷やせば、当然具合も悪くなるよなぁ」
シキ「雨も降り始めちゃいましたし、深都に移るのはもう少し後になりそうれすね」モグモグ
スヴェン「わざわざ病人立たせるワケにもいかないしな」
スズト「どーせいつも暇だからなー、俺達!」
シキ「ねー」モキュモキュ
スヴェン「こんなに暇になったのはごく最近からだけどな」
シキ「ん〜……(ゴクン) で、きっとそれだけじゃあないんでしょう?」
スヴェン「…よく判ったな」
スズト「いつも抜けてんのになぁ」
シキ「余計なお世話ですよっ! わざわざサンドイッチ届ける為だけに2人で来ないでしょう、普通」
スヴェン「…確かに、そうだな」
シキ「……で、何のお話なんです? とても良い話をしそうには、見えない顔ですけど」
スヴェン「……だろうな」
スズト「えっとな…スバルと…シルバーホークの事なんだ」
シキ「…フィリップさん達の事…?」
シキ「…過去に…死んだ、なんて……そんな」
スヴェン「待て、落ち付け。あくまでも予想だ」
シキ「……でも、その説が濃厚って事ですよね」
ソフィア「違う。間違い無くフィリップ達は、死んだ」
スズト「ふェァッ!!?」ビクウゥッ
スヴェン「ソフィア!」
ソフィア「ごめんなさい、全部黙って聞いてたの」
スズト「(ビ、ビ、ビ、ビックリしたあああっ)」心臓バックンバックン
スヴェン「……スバルは?」
ソフィア「眠ってる。少なくとも1日はちゃんと大人しくしててって言い聞かせたから、もし起きてもうろつく事は無いと思う」
シキ「……で、ソフィアさん。さっきのって」
ソフィア「スヴェンの予想は間違いなく、合ってる」
スズト「あ、合ってる、って……ソフィアはこの事知ってたのか? それともスヴェンが話したのか?」
スヴェン「いや、まだ話してなかった。近い内に話すつもりではあったけども」
スズト「…じゃあ…」
ソフィア「……スバルから聞いた」
スヴェン「スバルから……直接?」
ソフィア「そう。朝…お風呂で体を温めてた時と、ついさっき、寝る前にも…聞かせてもらった」
スズト「……なんて、言ってた?」
ソフィア「スヴェンがさっき話した事と、変わらない…フィリップさん達はスバルの目の前で…死んだ、って」
スヴェン「フィリップも……ベルンハルトもか」
ソフィア「ファランクスの女の人、ホイップさんも……」
スヴェン「あの女もだったのか……」
スズト「……海嶺ノ水林で?」
ソフィア「そう。よく分かったわね」
スヴェン「どうして…」
スズト「…スバルが行っちゃダメだってフィリップ達に言いに行ったの…その頃だったな、って思ってさ」
ソフィア「……そう、海嶺ノ水林。そこでフィリップさん達は…古代魚に殺された」
スズト「古代魚って…あの、古代魚」
ソフィア「そう。オランピアの罠に嵌められて…6階の、あの行き止まりで。」
スヴェン「……だから、あの時シルバーホークを引き留めてたのか…」
ソフィア「……」
シキ「…………っ」
スズト「シキ?(覗き込む)」
シキ「じゃあ…じゃあ、俺のした事って、してきた事、って」
シキ「閉じかけてた傷口無理矢理開いて、そこに塩水ぶっかけたようなモンじゃないですか……」
シキ「あははは……最低じゃん、俺」
スヴェン「っ……」
ソフィア「シキ……」
スズト「……っでも、でもさ! フィリップ達、生きてるじゃんか、今! 海嶺ノ水林で死なせなかった!」
スヴェン「そ、そうだ、生きてる!」
スズト「だ、だから…もう会えるんじゃ、ないのか…?」
ソフィア「…ううん。スバルね、できるだけ、会いたくないんだって言ってた。怖い…って」
スヴェン「怖い……?」
ソフィア「折角生きる事が出来たのに、ここで自分が深く係わったら…また、死んでしまうんじゃないか、って」
スズト「そんな…そんな事ってさぁ!! ねえよ!!」ダンッ
スヴェン「ス、スズト」
スズト「折角…せっかくさあ、会えたのに……」
ソフィア「…私も、同じような事を言った。でもシルバーホークは、フィリップ達は、その時のスバルの事なんか知らないから…」
スヴェン「無理に首を突っ込めば気味悪がられるだけか。……辛いな…病むぞ、俺なら」
スズト「……でも、でも会いたい人と会えないままなんて…」
ソフィア「……私、どうにかして、スバルとフィリップ達をきちんと会わせてあげたい」
シキ「……!」
ソフィア「余計なお世話かもしれない…けど、私…黙ってこのまま、元の世界に帰りたくない」
スズト「俺も…俺もやる! 俺にできる事なら、なんでもっ!!」
スヴェン「ああ。あんな辛そうな顔、もう二度とさせてやるもんか」
シキ「……そう…そう、ですよね…。今まで何もしてこなかった分、ここで…何かしなきゃ…」
ソフィア「……でも、まずはスバルに元気になってもらわないと」
スズト「…そっか、風邪引いてるんだもんな」
スヴェン「…ただでさえ最近体を休めてなかったんだ、ゆっくり休んどいてもらわないとな」
シキ「……そう、だ。そうですね。じゃあ今日はもう皆さん、休みましょう」
スズト「……シキは大丈夫なのかよ」
スヴェン「…………」
シキ「大丈夫、です…わざわざ皆に迷惑かけるような真似は、しないから。絶対…です」
スズト「そっ、か。そう言うなら信じる。(立ち上がる) 行こう、皆」
ソフィア「えっ?」
スズト「シキ寝足りなさそうだからさ。俺も眠いし、部屋戻ろう?」
スヴェン「…ああ、そうだな。俺達も寝よう、ソフィア」
ソフィア「ん、うん。じゃあ…えっと、おやすみなさい、シキ」
シキ「……、おやすみなさい。また明日」
ドアバタン
シキ「…………」
シキ「……は、ははははっ…」
シキ「…はは、は………」
シキ「…………」
シキ「……クソ、笑ってる場合じゃねぇよ」