「なんで!なんで結局こうなるんだよ!!!」

宏が涙声でお皿をガチャガチャ音を鳴らしながら並べている。

「そんな喚いておっても青春は返ってこぬのじゃ観念せい」

そんな宏の苦労を知ってか知らずか食卓の上で堂々と学がいつもの作業をたんたんとこなしているのであった。

「そうやぞ宏!!そんなガチャガチャいわしとったらメロディー聞こえへんやんけ!!!」

だめだ、光がバチを持っているとまさに鬼に金ぼu(ry

「もう!聞こえてないわりには500コンボいってるじゃないかぁぁ!!!ぁあ!くそっ!!!」

そう、リビングで光と愁は太鼓の超人に夢中のようだ。
愁のコントローラーさばきは見事なものだったが光に到底敵うはずもなかった。

「はぁっ、はぁっ。てか灰と刹那まだ帰って来ないんだけど!?」

「せやなー、さしずめナンパされた刹那を庇って灰はカツアゲされてるんとちゃうかwww」

「そんな漫画みたいなことあるわけないだろ〜?はぁノーテンキな奴め」

本気で心配する愁に適当な答えを返しながら次の曲を選び出す光。

「はぁ〜!もう!!誰のせいでこんなことになったと思ってんだよぉヽ(●゚´Д`゚●)ノ゚。ウワァァァン」

「宏、わしはオレンジジュースがよい。100%のな!」

宏と学は夫婦漫才をキッチンで繰り広げていた。



はてさて、其の頃刹那と灰は−。

「もーう、急に走りださないでよぉ!!セットが乱れちゃったじゃない!!!」

髪を手グシで直しながら刹那が怒りの眼差しを灰に向ける。

「も刹那、やだorz」

両手いっぱいに袋を持たされた灰は上を向いて歩くことすら出来ないほど疲労していた。

「ほんと!体力ないんだから!!持たないけど。」

「いや!!持てよ!このオカマ!!!」

「なんですってぇ!!?ムキー!!」

疲労のあまり暴言を吐いてしまった灰がついに禁句をいってしまったため、言い争いが勃発してしまったが周りから見るとただのカップルが口げんかしてるようにしか見えないのであった。



「さー!用意出来たし!!ご飯にすんで!!!」

「ちょwwwwマジキチwwわしのパソコンwwwww」

食卓に御飯を並べる際に邪魔だからと光がご丁寧にパソコンのシャットダウンボタンを押し、親切にパソコンを閉じソファーに投げつけた。

「wwwwwwマジ鬼wwwwwわしの28時間分のエロゲデータwwwww」

「ちょこまめにセーブしなよ。RPGの基本だろ〜」

ショックのせいで言動がおかしくなっている学に真面目に返す愁。

「うっさいな〜。そんなもん腹の足しにもならんねん!はよ座れ!!」

机をバンバン叩いて促す光の鬼のような形相にすこぉしちびった学と愁は潔く席についた。

「はい、ありあわせで申し訳ないんだけど。」

宏が運んでくるおかずはどれも色鮮やかでどの料理からもおいしそうな匂いがしてくる。

「「お前、イケメンすぎてキモイな。」」

愁と光が口を揃えて言う。

「なんでさっ!!」

宏が心外そうに答えた。


ガチャリと、ドアが開く音が聞こえた。

「はぁー!たっだいまー!!めっちゃ腹減った!めっちゃうまそうな匂いする!」

「なに!?ここホントに宏ん家!!?ちょーおいしそうな匂いするじゃない!」

刹那と灰のご帰還だ。

「あ、おかえりー」

「はよ、席座れ。キモい宏のキモい料理が腐るぞ」

「ちょwwwwなんなのww光んww今日はいつにもまして酷いwww」

帰宅をいまかいまかと待っていたお三方は2人の帰りを待ちわびていた。
ただ1人を除いては。

「わしのwwwwwww渾身の作品wwwフフッww」

血の涙を流しそうな勢いで笑い出す学。

「ごめんごめーん、アイツが「どうせ、お前がナンパされてたのを灰が助けようとしてやり返されたんやろ?ww」

刹那が説明しようとしたところに割って入りにやり光。

「「ナゼ、ワカッタ」」

アゴをカタカタ鳴らしながら驚きに打ちひしがれた刹那と灰がぷるぷるする。

「だいたい、予測つくでしょ。早く御飯食べようよ〜、お腹すいちゃったよぅ。」

愁がぶりぶりぶりっこのようにみんなに視線を向けるが誰一人として見てはいなかった。

「そうそう!早くしないと冷めちゃうよ!灰と刹那は早く手ぇ洗っておいで!!ほかのみんなは座って座って!」

宏がテキパキとオカンのように指示する。

食卓には宏の手料理が所狭しと並んでいる。

「さー、みんな手をあわせて?いっただきまーす!!」

「「「「「いただきまーす!!!」」」」」

宏の一声でみんな一斉に合掌斉唱。

「やっべ!やっぱうめぇーな、宏のオムライスは!!」

「えへへー、ありがとう////」

小さい頃から一緒にいる幼馴染の灰は宏の手料理を幾度となく食べているがおいしくなかったためしがなかった。

「うまいの味付けも焼き加減もなかなかのもんじゃはむはむ」

「でしょー!出し巻きは俺のお得意料理なんだぁ!!」

先ほどまで壊れていた学だが空腹には耐え切れずひょいと出し巻き玉子に手を伸ばす。

「かに玉もお手製?レトルトなしなの?すごいじゃん」

「この玉子スープ優しい味がするわ。シンプルなのに味わい深いぃぃ〜」

愁と刹那も宏の料理を絶賛している様子だった。

そこで一人、

「おい。お前ん家養鶏でもしとんのか!なんで卵料理ばっかやねん!!!てか卵料理しかないやんけ!!!」

そう、宏がつくったのは全て卵を使用した料理であった。

「あ、あれー?バレた?ごめんw卵しかなk「たんぱく質は高血圧ーーーー!!!!!」

宏が最期の言葉(?)を言い終わる前に光が見事なアッパーをくらわした。


「ねーねー、刹那たちが買ってきたアイス食べようよー!!!」

「お前あんだけ食っといてまだ食う気かいな。俺、ゴリゴリ君リッチな!!!」

「わしはゆずちゅーぱっとげふ」

not買出し組の3人は口々に言いたいことを言い放つ。

「お前ら買出しにも行かなかったくせにwww俺と刹那のあとな。俺くろくま!」

灰は自分がほしくてかったアイスを迷わずチョイスするが、マイナーすぎて誰も文句を言わなかった。

「え〜、私はねぇ〜、バーゲンダッシュよね!!!」

「はい、じゃああまったゴリゴリ君おしるこ味は宏のね。期間限定だから味わって食べなよ」

袋をごそごそしながらみんなに振り分ける愁は言わずもがな余ったアイスを洗い物が終わったばかりの宏の口に突っ込む。

「んー、ひゃひはほー(ありがとう)げぇぐぼごぇっ」

「おいw宏ww食べ物を粗末にするwwwwでwなwwいwww」

「宏wwこれかけたらどうやwwwwwさすがにアイスとおしるこはアカンよなぁwwこれかけww」

ひょいと手に取った赤い液体を宏の口にぶっかける学と光。

「あああああああああああああああああもうだめとけるなんかやばい幽体離脱しそう」

「なにかけたんだよちょ、タバスコwwwww」

「あんた達wwwwちょwwっとwかwwわいwwwそうwwwwwでしょwwww」

灰と刹那も笑いをこらえきれずにお腹を抱える。

そのあとにトイレに宏が引きこもったのは言うまでもない。


「さー、御飯食べたし寝ようかぁ!!!」

トイレから生還した宏はつるつるぴかりん顔でそう言い放った。

「あれ?うそー」

今にも真っ白に崩れ落ちそうな蒼白な顔で前を見据える宏。

そこには

仲睦まじく眠るみんなの姿があった。

「もう、人をいじるだけいじりたおしといて寝顔に落書きしても怒られないかな?」

ふふっと横たわるみんなの寝顔をみつめながら宏は

「もううちでお泊り会なんてさせねー☆」

きらり一粒涙を流しながら笑いを浮かべた。


『もう○○なんて、しないなんて言わないよ絶た「言うよ」』    完




ずいぶん長い間停滞させていてすいませんでしたorz
みんな書いてくれたのにどんだけ待たせるんだよってか待ってないよってかwww
ぜひとも読んで頂けたらトイレから抜け出せるのでお願いしますww今絶賛絶望と情けなさで引きこもっていますww

ちなみに刹那ん家でのお泊り会は刹那の家がボヤ騒ぎが起き急遽宏の家に変更になりましたという俺事情←
BY宏


宏さんへ

お疲れ様です^^やればできるんですn(

失礼wとても笑わせていただきましたw流石笑いのネ申☆

BY鏡