!最終話ネタバレ。



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夢を、見たんだ。俺が死んだ時、皆が温かく磐梯山で俺を迎えてくれる夢。隣には兄ちゃんがいて、近くには鮫さんがいて、ちょっと離れたところの一番後ろに清蔵がいるんだ。なんだか、それが泣けてきてさ。俺たちに情がない素振りをして距離を置きながら、いつだってあいつは俺たち全員の背中を見守ってたんだよな。なあ百舌姉。菊乃。俺は生きるよ。格好悪くても惨めでも、生き延びろと言ってくれた兄ちゃんや、俺を守ってくれた清蔵たちに胸張ってまた会えるように、百舌姉たちを全力で守っていく。きっと清蔵だって俺を意気地のない馬鹿野郎だと見下しながらも、温かく笑って迎えてくれるに違いないんだ。ああ、俺、独り残されてすごく辛かったけど、幸せ者だ。皆が、大好きで、皆も、俺を愛してくれたんだから。

分かったんだ。それに報いて、意志を継ぐことこそ、俺の士道だって。


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あの見開きページには思わず泣いてしまいました。清蔵が一番好きだったので、彼が一番手前にいて皆の背を見守っている、という構図に堪らなく感動しました。早々に死んでしまったキャラにも関わらず、無下にされず、一番大きく描かれたことに、高橋氏の愛を感じました。本当に、この作品に出会えて良かったです。お疲れ様でした。






-エムブロ-