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森博嗣の半熟セミナ/森博嗣



「日経パソコン」に掲載されたものの文庫化。
その雑誌なら見たことがあります。本屋さんで働いていたので。
見ただけ。読んだわけではない。

内容は、工学や科学、建築や航空の話から宇宙、数学など様々なジャンルの様々な疑問を1タイトル3〜4ページくらいで分かりやすく解説したもの。
といっても専門的なものではなく、「ブーメランは何故戻ってくる?」「自転車が倒れないのは何故?」「AMとFMの違いって?」など、“そういえばなぜなんだろう?”というようなものが、イラスト付きで分かりやすく解説されています。
「ニュートン」よりも分かりやすい科学本を読んだのは初めてです(笑)

表紙の女の子の助手とメガネの博士の会話形式なので読みやすいですし、教科書を読んでいるような気分にもなりません(笑)
ちなみにこの博士と助手の会話は、解説ではない部分も面白いです。

興味はあるけれど苦手な教科だった理科や化学。
これが意外と単純な仕組みだったり、身近なものに置き換えることが出来たりすることが分かる(ような気がする)。
こんなことならもっと早くこの本を読んでおくんだったと思いました。

的を射る言葉/森博嗣



病院の待ち時間用に、手軽に読めるものをと思って、ふと目に止まった本を購入したのがきっかけ。

この本は森博嗣さんが以前ブログの冒頭に“本日の一言”として書いていた言葉の中から選んで集めたものらしいです。
(選んだのも構成したのも森博嗣さんではないそうですが)

ただ言葉が連なっているだけの本ですが、どれもが深いようで、また辛辣なようで、優しいようで。脈絡がないので、色々な見方や考え方ができます。

私が好きなものは
「生きることなど、躰に任せておけば良い」
その通りのような、そうじゃないような。

「どんな作戦であれ、最初の一手のバリエーションは 極めて少ない」
なるほど、確かに。

読み返す度に、以前読んだ時とはまた違う感想や考えが浮かんできます。
読む日の気分によって色んな意見を持てるので、本当に何度でも読み返したくなる本は、私にとってはこんな本なのかもしれません。

銀魂 帰ってきた3年Z組銀八先生 冷血硬派高杉くん

タイトルなっが(笑)



これは感想書こうかどうしようかと迷っているうちに、読み終わってから1ヶ月以上過ぎていました(笑)
原作の漫画を読み返す機会がありましたので、やはり書こうと。

原作の「銀魂」は少年ジャンプで連載されている、歴史上の人物をモチーフ(パロディ?)にした個性豊かな面々が大江戸を舞台にアレコレ巻き起こす、大笑いと時々感動の下品なギャグ漫画(私的印象)です。
小説では学園モノになっているようですね。

原作を読んだのが随分昔だったので、この小説を読み始めた時は誰が誰だか状態になったのですが、読んでいくうちに雰囲気などを思い出して、ところどころクスッと笑えました。

タイトルになっている高杉くんは、確か原作では主人公・銀時の敵役で鬼兵隊のリーダーだったような。
ギャグ漫画で唯一ボケないキャラクターが、小説版で地味にボケるというところが見所でしょうか。
何にしても原作をちょっとかじった程度の私では、深いところまで楽しめなかったかも。
(原作を読んでいることが前提の小説なので当たり前ですが(笑))
読んでいくうちに原作を思い出して笑えたということは、きっと“銀魂”としての面白さを消すことはなく、原作の雰囲気を壊さないところで滅茶苦茶やってるギャグ小説なのでしょう。


うーん、まとまらなかった(笑)

実験的経験 Experimental experience/森博嗣



小説なのか随筆なのかネタ帳なのか何なのかよく分からない本ですが、森博嗣です。
むしろこの本、森博嗣の名前がなければ売れないように思います(笑)

内容は、作者さんの近況が日記風に書かれていたり、細々したアイデア(ネタ?)や、ふと思いついた疑問のようなものや、小話のようなものが詰め込まれている感じです。
個人的にはエッセイに近いものを感じました。
といっても、私はエッセイというものは松本人志の「遺書」と、吉田兼好の「徒然草」くらいしか読んだことがないし、それらとこの本がエッセイの定義に当てはまるのかどうかもよく分からないのですが(笑)

例えば小学校で習った”会話は「」で表しましょう”を、”なんで」「じゃダメなの?”というような、そういう当たり前の常識に疑問を投げかけたり、モーリィ(森博嗣さんの事でしょうか)と編集者のボケとツッコミの漫才のような会話だったり、なんだかもう……
でも、つまらないと感じることは一切ありませんでした。

私、実はこれを作家も見ず1ページも開かず表紙買いしたので、森博嗣と知らずに読み始めたのですが、いや、森博嗣で安心しました。
そういう本です。

STAR EGG―星の玉子さま/森博嗣

森博嗣さん、何でも出来るんですね。



"王子さま"ならぬ、"玉子さま"

とある惑星に住む玉子さんが、ロケットに乗って色々な惑星を巡ります。
おじいさんと猫の星、橋の星、木こりの星、滑り台の星、プレゼントの星、緑が多い星、明るい星、暗い星・・・・・・日常の当たり前の風景が切り取られて、それぞれ惑星に分けられたような。
玉子さんはそれらの星を訪れては「なんでだろう?」と疑問を持ち、答えを出し、また疑問を持ち・・・

読んだあとの率直な感想は"寂しい"
きっと自分の中にある寂しい思い出を掘り起こしたからでしょうね。
人はみんな一人なんだよと当たり前の事実を初めて知らされたような気分です。
孤独を感じるってこういう事なのかなと思いましたが、「孤独だと思うから孤独だと感じる」だけで、そういえば人間元々一人なんですよね。

それはそうと、この表紙の絵。
これも森博嗣さんが描かれていて、この可愛らしい絵が玉子さんの言葉に彩られて寂しく映るんですよね、私には。
書き忘れていましたが、これは絵本を文庫化したものです。
本当、森博嗣さんは何でも出来るんですね。
最後にはそれぞれの星の科学的(?)な解説がされていて、寂しい気分もつかの間、ほっこりして本を閉じました。
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