足立さんは犬とかスタンダードな動物じゃなくてタヌキとかフクロウとかによくわからないうちに好かれてしまっててそのまま流れで飼うみたいなのが良い

足「いや〜この前山で犬拾っちゃってね?うゅ〜んって鳴き声なんだけどさ〜、」
主『うゅ〜ん』
足「キミが鳴いたって微塵も可愛くないから黙って」
主『そんな事より足立さん!』
足「話聞けよ」
主『俺にはイヌじゃなくタヌに見えます』
足「お前…せっかく目ぇ掛けてやったのに狸だったのか」

クソみたいな田舎で小さなタヌキ拾って仕方なく飼っちゃう足立透が自宅に連れ帰れないからどこぞの納屋でこっそり餌付けして深夜にリード繋いで散歩に出るんだけれど闇に紛れる毛色なうえ足元にまとわりつきながら歩くからどうしてもケガをさせてしまいそうで途中から抱いて歩いて散歩の意味ってなる話

たぬき飼ってる足立さんはあまり匂いがキツイ制汗剤なんかを使うと帰宅してからたぬが寄ってこないのでしょんぼりなる。たぬが寄ってきやすいように香り系は控える足立さんだけど、寄ってきたら寄ってきたで「あっついんだからあっち行って」などと言いながらワサワサしたあと小脇に抱えて風呂に入る。

足立さんが家飼いをしているたぬが毎晩のしかかってくるから二度と家に入れない!とキレて外へ出すけれど特に未練も無さそうにどこかへ行ってしまったのであんなのどうでも良いんだと思いながらもいつもの散歩コースへ赴けば散歩の途中でいつもへばって抱っこをせがむ場所でたぬがへばっている話

たぬの冬毛に埋まりながら、僕がいなきゃこいつは餌が捕れずに死ぬのかなあ…などとぼんやり考える足立さんだけど当然のごとくたぬは野生に帰るしやっぱり僕は必要とされているわけではなかったのかと寂しく思うころには一回りでっかくなって帰ってくるたぬと足立さんのハートフルストーリー。