昨日の話。

前々から一緒に食事を
しようと約束をしている
人がいました。
その人とはバイトの繋がりで
今はかなり有名なバンドの方で
PVやツアーもやってる程なので
名前は伏せておきます。
そうですね、松田さんと
しておきましょう。

松田さんと会うことを
彼には言わず出掛けました。

別にやましいとかではなく、
彼はわざわざ報告とかを
求めていないんですよね。
だからいいかな、と。

松田さんとの食事はこれで
三回目。
二人っきり、緊張します。
昨日は暑かったせいか、
ご飯は食べず、お酒ばかりを
飲んでしまいました。
毎回、いろんな話をします。
こんな話で松田さん
楽しいのかな?とたまに
思ったりしますが。
私にとって松田さんは大人で
本当に優しくて尊敬する人
なんです。
落ち着いてて、でもなんとなく
どこか抜けててお茶目な感じ。
いい人、なんです。

時間を忘れて話してたら
もう0時30分でした。
終電は0時59分。

「こんな時間までごめんね」と
言われ、急げば間に合うなぁと
酔った頭でぼんやり考えながら
二人で歩いていたときに、
「俺、泪ちゃんの事が気になる。
まぁ、好きなんだよね。」と
唐突に言われ困惑する私。
ぎこちなく笑って、
『そうなんですか…?』なんて
流そうとしたら、駅に着き
不意に手を握られた。
「…このままどこか行かない?」
『ん…、え?でも電車が』
「帰っちゃうの?」と。
いつもは、フワッとしてる
松田さんがその時は真っ直ぐ
目を見てくるからキスされる
んじゃないか、って。

脳内にちらつく彼。
でも彼がいるなんてあの
状況で言うことが出来なかった。
松田さんの気持ちをもてあそんでる
みたいで申し訳なくなった。

いつか言わなきゃ、と思いながら
終電に乗り込みました。

駅に着きすぐに彼に電話。
彼の暖かい声を聞いて、
泣きたくなるのを抑えて
家に帰りました。

気づいた事は私はちゃんと
彼が好きということ。