「どうするんですか、銀さん」
「……………………」
「人さらいネ、ワンコさらいネ」
「てかあんたどこからさらって来たんですか!ま、まさか!隠し子!?どんだけふしだらな性格してんですか!僕知りませんからね!明日犯罪者見たく目にモザイクかけられてテレビに出でも知りませんから!」
「最低アル人間のクズアル!見損なったね銀ちゃん!」
「あ゛ーごちゃごちゃうるせェんだよ!発情期ですかコノヤロー!」
「兎に角!どうするんですか!」
「どうするもなにも…高杉から貰ったんだよ、手に余るからお前が育てろって押しつけられたの!だから俺は悪くねェ!」
叫んだ瞬間、ピクリと耳を動かしもぞもぞと布団から顔を出したのはクリームブラウンの髪がさらさら零れ目を擦った
「あっ銀さん起きましたよ!」
「早くしろアル!」
「はぁ〜面倒くせェ」
くぁーっとあくびをして「よぉ、起きたか?」と言う銀時にパチパチと瞬きしぐりぐりした緑色の瞳には銀時が映っていた、容姿は人間の子供みたいだが犬耳に尻尾がついている、高杉いわく、天人と人間のハーフらしい
「わん?だれですか?」
「飼い主の銀時、」
「神楽アル」
「初めまして新八です」
「ぼくは快ですっ」
「しゅっ集合ー!」
銀時は神楽と新八わ呼んで円陣を組んだ
「銀さん、予想外の可愛さですよ!」
「俺も思った!ぱっつぁん取りあえずお前ら定春の散歩行って来い」
「なにするつもりですか!」
「飼い主とペットの交流を深めるに決まってるだろーがっ!」
「最悪ネ!爛れた大人アル!」
ぎゃーぎゃー言ってる3人に近づき銀時の足にしがみついた
「!」
「ぎんときぃだっこしてほしいです」
「すぎゅーん」
尻尾を丸めてぐるるると喉を鳴らす快はかわいい、高杉が惜しむように手放したのがわかる、新八はお通親衛隊で呼び出されているため、念を押して懇々と銀時に言い出て行った、神楽はゴミを見る目で銀時を見、お妙の所に行った
「快は何歳?」
「5さいです、」
クンクンと胸元に顔を押し付け匂う快は頭をグリグリと押し当てた
「ぎんときぃはごしゅじんさまですか?」
「ん?飼い主さんだよ?」
「ごしゅじんさまってよばれたいですか?」
ぐりぐりした目で見られればグッとなにか来るものがあるが、完璧犯罪者だ、と思った
「大人になったらそうゆうプレイは有りなんだけどな…今は無理だよな…いくらなんでもなぁ」
「??ぎんときぃぼくねぼくね」
「?ん??」
「よるになったらおとなになるよ?」
「大人?」
「うんっ!えらいえらい?」
「??うん」
銀時は頭を傾げるが快はブンブン尻尾を振っている、人懐っこいのはやはり犬だからだろうか
「高杉とはどうなの?」
「しんしゅけ?しんしゅけとはちゅーしたよ?しんしゅけだいしゅきだもん」
「(高杉殺す)ふーんそっかぁ」
「でもしんしゅけはぼくをおとうとってゆったからしんしゅけにはおにーちゃんってよんだ」
「(アイツなんつー趣味してやがんだ)」
「ぼくはねにぃちゃんいるのー!」
「え?兄弟!?」
「うんーっ!礼にぃちゃんすごくすきー静にぃちゃんも好き〜」
「礼と静って言うのか、でも俺あんま興味ないんだけど」
「??さんぽいこー」
「そうだな、仕方ないな」
手を繋ぎよたよたと歩く快に銀時はまたもや掴まれた、相川らしいの可愛さだ。なんだハーフてこんなにかわいいのか?俺的にはクウォーターくらいが好みだが全然いけるよ、うん。むしろこの方がいいよ、うん
ブンブンと頭を振れば快の尻尾がブンブンと足に当たった
「どうしたんだ?」
「礼にぃちゃんっ!」
「え?げっ」
「なんでお前がいんだよ」
「いやいやこっちの台詞ですけど、つーか真選組鬼の副長が何15歳くらいの男子と手繋いでんだよ、訴えられろ。てかお前掴まれ!」
「最後願望じゃねぇーか」
「はっ!どんだけ暇なのかねぇ真選組は」
「だぁーてろ、うぜえなあ!ほら行くぞ」
「嫌無理!今から快と遊ぶから」
「おまっ!」
「いーじゃん!十四郎のケチ!」
「なんだとコラァ!てめェふざけんじゃねェぞ」
「おがったら全て解決すると思うなよ」
むっすーとした少年は土方を見てフイッと顔をそらし、ベンチに座った。帰らないのは彼が優しいからだろう
「まぁまぁ、兄弟の再会を邪魔するなんて止めましょうや副長さんよォ」
「なんかお前に言われたらムカつくわァ」
そう言いながらも土方はタバコの火をつけ、目の前で喜ぶ犬共に口角を上げた