平和な国日本。

クリスマスやハロウィーンが大好きで、イースターまで楽しんじゃう。
神棚に神を祀るけど、天国のおばあちゃんとかに見守られてるという信念の方が強い。
人それぞれ、何を信じようが自由。
何を神としようが自由。
むかーし、専門学校で一緒だったヒンドゥー教のネパール人がいた。
豚だか牛だか忘れたけど、タブーな方をむしゃむしゃ食べてて、『え、食べていいの?!』って聞いたら、
『ヌメサン、郷に入れば郷に従えデスヨ』ってどや顔で彼は言った。

キリスト教でもないのに結婚式で讃美歌を歌ったり、神社や寺には都合よくすがる。
それが日本人。
いいじゃないか。

私はずっと、フランスが大好きだった。
フランス人が大好きだった。
たくさん優しくしてもらったから。
そりゃバカにしたように冷たくする人もいたけど、私の中で最大の魅力は人だった。
不安な海外で、フランス人は進んで声を掛けてくれたし、助けてくれた。
色んな民族がいたけど、皆美しいフランス語を話し、『フランス人として』親切だった。

でも、今日のニュースを見て、考えが変わりつつある。
刺激してはいけない。
この期に及んで挑発するなんて、こんなに愚かなことはない。
日本人から見ても不快だよ。
日本みたいに何でもかんでも『不適切な表現でした』とかで謝るのもキリがないとは思うけど、
自由の名の下に何をしてもいいなら、暴力的な行為も表現の一種だと主張されたらどう答えるのさ。
他の信仰を尊重すべきだし、誰しも、相手がいやがることはしてはいけない。
私はこの憎むべき事件を心の底から恨んでいる。
私の旅行を台無しにしたから。
私の好きだったフランスの仮面を剥がしてしまったから。
受け入れられないなら共存を選ぶべきではない。
これは決して一企業の問題じゃない。
何百万の人が、攻撃を非難するためだけじゃなく、あの表現に同調してデモまで起こしたんだから。
暴力は言語道断だけど、あの表現を憎んでいるのは暴力的な奴らだけではないから。
フランスという国が見つめ直して改める必要がある事実が存在するのは確かだ。
イラストごときで不必要な犠牲を呼び込むべきではないこと、何も非がないわけではないこと、それを認めることは屈することにはならないはず。
無理だろうけど、歩み寄るべき。
屈しないのは大事だけど、今やってるのは檻のなかの猛獣を怒らせて襲われて、それでもなおちょっかいかけてるのと一緒だよ。
屈しないのと歩み寄らないのは違う。
日本は間抜けだけど、日本が一番良い。
地震もあるし原発もあるし、老人しかいないけど、それでも日本人は黙って立ち上がるよ。

ただ、日本はやられるときは非常にあっさりやられるだろうね。
それでも憲法9条は日本の誇りだす。