アンソロジーで読みやすそうだなぁと思ったのと、表紙の上野樹里ちゃんが綺麗で手に取りました。
特に凝ったアングルでもないシンプルな写真だけど、真摯な印象を受ける写真で好きだなぁ。

内容は、作家さん10人による「やさしい嘘」をテーマにしたお話で、参加されてる作家さんが最近話題になっている若手さんが多いです。
この人の話読んでみたいな、と思っていた人ばかり。

一番好きなのは西加奈子さんの「おはよう」かなぁ。
関西弁ベースのお話なのだけど、あったかくて関西弁がよく効いてます。

豊島ミホさんのお話は…正直、それは本当に「優しい嘘」なのか分からなくて何だか苦しくなってしまいました。
うーん。この読後感は「よだかの星」を読んだ時に似ているかも。

あと、光原百合さんのお話は少しファンタジーっぽいけれど純粋に面白くて、でもラストに主人公の気持ちを思うとあぁ、ってなります。
主人公はどんな病にも効く実の成る木を管理する少女で、ある日身重の妻をその夫が少女の元に連れてきて実を求めるんだけれど、その実には副作用があって…というお話。

華恵さんのお話は、これを15歳が書いてると思うとすごいなぁ。

他にもダヴィンチから類似したアンソロジーが出てるようなので、そちらも読んでみたいです。