GW熱がふつふつしてた頃に書いた物です。
カップリングは1×2。
オッケーな方のみ、追記へどうぞ
それは闇に溶ける様に。
ただ暗闇を愛する様に。
瞼の裏に悪意を潜ませて、お前は常に口先だけ嗤う。
お前等大嫌いだ。
そう罵りながら。
噛み付いて。
噛み付いて噛み付いて噛み付いて。
正気に返る間もなく、お前だけを求めている。
闇の中でほくそ笑むお前を求めている。
そうして佇む俺をまた、風に揺らぐ長い髪が嘲る様に揺らぐ。
一筋ほつれた栗色の髪が、俺の視界を歪ませて。
「…ヒイロ。」
振り返り、そうして俺を呼ぶ鼻に掛かった声が、俺の息を詰まらせる。
「泣きそうな顔するなよ。」
「煩い。お前が泣け。」
そうだ。
お前なんか泣けば良いのに。
喚けば良いのに。
膝を折り、うずくまれば良いのに。
そうしたら。
そうしたら俺は。
もっと楽にお前を愛する事が出来るのに。
「なにそれ?」
お前ってやっぱり変な奴。なのにお前は喉で笑う。
その表情に、俺の胸が貫かれる。
大嫌いだ。
俺を求めないお前の強さが。
けれど。
暗闇で笑う、その唇に焦がれてる。
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デュオに恋して苦しいヒイロさんの胸の内?