話題:手を繋ぐ
くろださんの去ってしまう日
コインランドリーでシーツを乾燥させる間、小さな川のそばを散歩して
春には美しかった桜も葉を落とし、名も知らぬ鳥が止まって鳴いているのを見上げ
煙草をくゆらすくろださんを眺めたり、目をそらしたり
やがて雲から這い出た太陽が小川を照らし、きらきらと光りはじめた水面をふたりで見ていた
きれいだね
コインランドリーへの道すがら
自然なことのように手を取るくろださん、離しも握りもしないでいるうちに、恋人つなぎになって、急に恥ずかしくなり、
恥ずかしいよ、と振りほどいた
傷つけたかな
今更かな
きっと君には指先が寒そうに見えたんだよね
君の行動はいつでも突拍子なくて、何を考えているのか想像もつかないよ