家で缶ビールをあけて歩いて近所の飲み屋へ

甘酸っぱくて若い過去の恋愛

時間を決めて教室の窓から手を振り合う

そんな話を聞いてしまっては
ずぶずぶの共依存だった自らの過去を
笑ってしまうね

夜、ビルの隙間に隠れるようにして
すきな人を待ち
その人が長いコートを広げて
お待たせしましたと
抱きしめてくれたことを話したら

そんなに丈のないダウンを
寒い夜道の真ん中を歩きながら
ぎゅっと着せてくれた

思いやり
嫉妬
何の考えもなく

どれもちがってどれも当てはまるのかな
どんな気持ちでそうしてくれたのか

知らなくてもいいと思った

その時そうしてくれたことが
心をあたためる記憶になるよ