話題:妄想を語ろう
「あれが館です。さ、今の内に」
え。今の内?
「いやぁ‥カルエゴ‥私の後輩が急にウチに来るみたいで、裏口から行きましょう!」
えぇ‥帰っていいですか。良いですよね。
ガッ 肩を捕まれ身動きが取れない。
「最低5年程度はお付き合い下さいませ」
オペラが恭しく頭を下げる
「失礼」
軽々と主を持ち上げ
所謂
お姫様だっこの状態で裏門へと
駆け抜ける。
「取り敢えず、この部屋に」
大豪邸の片隅‥とはいえ、派手さを抑えた上品な設えで客人を招くには十分のランク
「当家の主人は御孫さんにベッタリで旅行先にまでついていったんですよ」
はぁ、物凄く仲の良い二人なんですね。
「あとで貴女も挨拶がてら‥彼に姿を見せて下さい」
彼女の手を握り、耳と尻尾がピンと立つ
オペラ
帰りたい、帰れない
いやな予感だけは当たる