19/11/30 23:38 (:貝木泥舟)
  不毛な会話816〈魔界篇〉
話題:妄想を語ろう

「マナさん、ですか。宜しく」

握手を交わす
ひとりの悪魔とひとりの人間

で、え〜っと‥帰っていいですか

「最低5年滞在でしたよね」

おぅ‥いつ決定したの

「少なくとも5年はいないと寂しいじゃないですか」

耳はピンと立ち、
ご機嫌な尻尾は軽やかにリズムを取る

ちょ、何故私なんですか。

こういうのは中年である私よりも若者の方が順応性も高いかと。

「そうですか、ではこれを」

魔界料理

う、、旨そう ですね。

「もう馴染んでいらっしゃる」

ぐぎゅがぐるるるるる

「これは驚きました‥。人間なのに体内に魔獣を飼っておいでとは」


これは単に腹の虫です。済みません‥

「冗談はさておき、人間の年齢なら魔界では赤子レベルなのでお気になさらず」

いそいそと馬車を準備するオペラ

抵抗も虚しく手際も鮮やかに
馬車へと運び込まれる

「立ち話もなんですので、館へ」

怪鳥の鳴き声が闇に響く


‥か、貝木さ〜ん


小さく口の中で 彼の名を呼ぶ

戻りたい心

駆ける馬車





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