紅茶一杯。



お題バトン
2012年5月19日 18:15

明るいの一個も書いてなかっ…


三度目まして。
前回前々回と投稿させていただいたものです。

お気に召して頂ければ幸いです。



  ◇  ◆  ◇

・片目の取れたテディベア
直してあげたいけれど
見付からないんだ
君に合う目が見付からないんだ
ボロボロのテディベア
あの日から僕の世界は変わった
泥だらけのテディベア
僕だけをこの地獄に残した君は酷い人



・ゴミ箱の中の「アイシテル」
小さく細かく千切って捨てる
たまっていくアイシテル
あなたへの言葉
伝える訳にいかないから
だけど秘めるには心の容量が足りない
口から出る前に
あなたにうっかり伝えないように
毎晩千切っては捨てる
僕の恋心はゴミ箱へ



・何度嫌われても、でも。
諦められなくて
また君に嫌われることして
だけど君を諦められない
救いようがないと君に呆れられて
でもそんな事より君が僕を見てくれた事が嬉しかった



・「また明日」がもう来ない
目を閉じた君の手を握る
握り返してはくれなかった
僕は君のために生きていたから
その君が明日からは居ないのなら
僕ももう明日なんか要らないから
君の側で眠るよ



・進めない戻れない。、動けない。
あなたを追いつめたのは誰だろう
僕だったんだろうか
僕が悪かったんだろうか
腰にすがりついて眠る
あなたの頭をなでる
和らぐ寝顔に涙が滲んだ
あなたを追いつめたのは誰だろう
僕が悪かったんだろうか
「ごめんなさい…」
顔を覆う両手には
全部の指が赤い糸でいっぱい
あなたが結んだ赤い糸
全部があなたの指に繋がってる
溢れて止まらない涙が染み込む
またあなたが不安になるから
泣かないって決めたのに
「泣いてるの?」
見上げてくる寝起きのあなたは泣きそうな顔をする
違うと言えなかった
言うより先に抱きしめられて口を塞がれた
「怖くないよ、泣かないで。なにも不安なんてないよ、僕がいるよ」
手の中には新しい糸
誓いの指輪をはめるように、あなたが嬉しそうに結んだ



・「私」はだぁれ?
鏡に向かって問うてみる
何度も何度も繰り返し
そんな実験が昔あったと思い出しながら
私は私を殺すために
問いかけを繰り返す
痛いのも苦しいのも怖いのなら
精神的に死ぬしかないから



・大きい背中が小さく見えた。
思わずその背中を抱きしめて
僕だけは側にいます。ずっとずっと側にいます。
と誓ってしまった
あなたのそんな寂しそうな姿は耐えられない
僕で役に立つならいくらでも
向かい合って抱きしめ合う
だからあなたの笑顔がどんなものだったのか
あの時の僕は知らなかった



・「好きだよ」「知ってる」
うそつき。
本当はもう好きじゃないくせに
浮気ばっかしてるくせに
隠す気すらないくせに
別れてから次に行けばいいのに
火遊びの方が楽しいだなんて最低
「愛してるよ」
「知ってる」
全部嘘だって、知ってる
偽りの言葉で自分の火遊びにスパイス入れてるってのも解ってる
(早く別れられる日が来ますように)
腕の中で、心からそう願った



・強がりな君と泣き虫な僕。
痛いくせに
辛いくせに
いつだって我慢して
強がったって良いことないよ
泣きながら君の胸ぐらを掴む
血だらけになったって
内臓やられたって
君は泣きやしない
「だから僕が泣き虫なんだ!」
掴んでる手に顔を伏せる
「なんだよその言いがかりは」
せき込みながら苦しそうに笑う
頭を撫でてくる手に余計涙が出た



・冷たい手の持ち主。
君の手が暖かくなることはもう無い
握り返すことも、もう無い
瞼があく事も
言葉を発する事も
もう無いんだ
「これでもう、どこにも行かないね」
手の甲にくちづける
君はもう、逃げたりしない
ずっとずっと、僕の側にいる
酷いこと言ったり、暴力ふるったり、もうしないんだ
「幸せだ…」
君を一日中見ていられる今が
とても幸せです。



  ◇  ◆  ◇


詩、小説、イラスト等お好きにお使いください。


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死にすぎやで。終わってから気付いたぜ。


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