オルフレール〜幸福の花束〜「カイン・コーエン」



●カイン・コーエン(cv雨冠類さん)
サンディッヒを統治するコーエン家の次男で、主人公の幼馴染。小さい頃からずっと一緒だったので主人公にとってとても大切な人。意地悪だけど一緒にいて一番楽しかった。








〜ネタバレ〜


@(ベストエンド〜未来への船出〜)
A(エンド2〜私たちの幸福、みんなの幸福〜)




(ベストエンド〜未来への船出〜)
ルイスルートでリード家でカインと再会する所から分岐する。(詳しくはこちらを参照→ルイスネタバレ)
リード家で再会したカインと主人公。死んでしまったと思っていた大切な幼なじみのカインが生きて目の前にいることに胸がいっぱいになって涙が溢れる。そしてそれはカインも同じで、主人公に会えた喜びで腰を抜かし、大粒の涙を流してくれた。
ルイスとアデルに囲まれてカインとの食事を楽しみながら、そっとカインを見てみると、しばらく会わない間になんだかちょっと大人びていてかっこよかった。カインは父親の貿易商を継いで頑張っているようで、同じ職をもつルイスに憧れていた。
カインの人柄のおかげで、カインの疑いは晴れ、主人公はカインの見送りをするようにとアデルに頼まれたが、植物が好きだったカインのためにリード家の立派な庭園を案内してあげようと思い誘ってみた。庭園で歩きながら話していると、ひさびさに会えた喜びで主人公は饒舌になるがカインはなんだか上の空だった。その事に不安になる主人公に焦るカインは意を決したように深呼吸をし、なんと「お前のことがずっと好きだった!大好きだ!俺と結婚してくれー!」と真っ赤になりながら叫んだのだった。驚く主人公だったが、カインは昔からずっと主人公が好きだったと言う。村にいた時毎日伝えようとしていたが照れてしまって「また明日にしよう」と毎日諦めていたが、あの事件の日に「明日」が必ず来るわけじゃないと痛感し、とても後悔していた。だから次会えた時は絶対に素直に気持ちを伝えようと決心していた。
村が壊滅しても絶対に諦めずにずっと主人公を探していてくれたカイン。そんなカインは昔からちょっと意地悪で大切な人。主人公もまたカインに憧れを抱いていたが、身分の違いから大人たちに「カインとお前は違う」と何度も念を押されていたため気持ちに蓋をしていた。それを開いた今、気持ちがまた溢れ出した。
ずっと辛さを一人で我慢していた主人公に泣いていいと胸を貸すカインに、本当は皆んなが死んでしまい悲しくてでもずっと泣くのを我慢していたため大声をあげて泣いた。そんな主人公を大切に抱きしめて頭を撫でてくれるカインに「私もカインが好き」と返事をした。
両思いになれた嬉しさでカインは騎士のように主人公に愛を誓い、二人は夢中でキスをした。しかしそこにアデルとルイスが現れ、牽制されてしまう。ただでさえ爵位の高い侯爵家でこんなことをしてしまった無礼にカインは謝るものの、主人公との交際は認めて欲しいと堂々と言った。しかしアデルはこれから先のパーティーでのことやレジスタンスへの挑発のためにカインの存在は枷になるとハッキリ言った。主人公はリード家だからこそ守られているもののコーエン家では到底守ることはできないし、主人公とカインが恋仲だと知られればカインを人質にとり主人公をおびき寄せようとされるかもしれないから。
反論ができない正論に、カインは約束をする。主人公にしがらみがなくなり平和になった時交際を認めて欲しいと。それまでに自分も認められるように頑張ると。真っ直ぐなカインの言葉はアデル達に響き、必ず約束すると言ってくれた。
それからというものパーティーのことやレジスタンスのことは順調に進んだ。徐々に裏に関わっていた貴族たちも捕まり、レジスタンスのメンバーも徐々に捕まえることができた。主人公とカインもまたルイスの計らいで文通が出来ていた。会えない分余計に焦がれる気持ちを熱く文章に込めて、お互いをとても恋しく思えた。
そんな頃、カインの会社とルイスの会社が共に仕事をする事になり、ルイスが主人公とカインを会わせてくれた。サプライズに二人はまた驚くが、これはカインが一人で一生懸命頑張り、ルイスに並ぶ仕事が出来るようになるまで会社を大きくした功績へのプレゼントだった。そう、カインはルイスとアデルに認めてもらうためにずっと過酷に戦っていたのだ。そんな一途な想いにまた主人公は胸が熱くなっていた。
そして久しぶりの再会にデートをしてきていいと言うルイスのおかげで、主人公はカインの家へ招かれた。二人きりになるとカインは今まで会えなかった分の愛を伝え、そして主人公のことが欲しいと言った。主人公もまたカインと一つになりたい想いで、カインに心も体も愛された。
体を重ね合い、隣ですやすやと眠るカインを愛おしく幸せに思う主人公だったが、カインがたびたび咳をしているのが気になっていた。
その後アデルたちヴォルト騎士団の活躍でレジスタンスの隠れ家を見つけ一網打尽にし、過激派なども捕まった。そのため平和が訪れ主人公が狙われることもなくなり、普通のメイドとして生活ができるようになる。カインとも恋人同士として幸せな日々を送っていた。が、その平和は突如崩れ落ちた。なんとカインが倒れてしまったのだ。その理由はやはり無理をした過労で体の機能のあちこちが負傷してしまっていた。投薬などで騙し騙し生活していく分には問題ないが、次に大きな発作を起こせば死に至る可能性もあると言われた。しかも医療の発達が遅いアルゼリアでさカインの病気を治す手術ができる医者かいなかったのだ。
倒れたカインの元で手を握り泣いている主人公はなぜ言ってくれなかったのかとカインに言うと、カインは主人公を泣かせたくなかったからだと言った。大切だから悲しい思いをさせたくなくてずっと笑顔でいて欲しいと思ったから。しかし主人公はすべてのカインを愛すると言った。健やかなる時も病める時も共に分かち合いたいと思えるくらい大切で愛しているから。その言葉にカインは涙を流し、ありがとうと言った。
その後、なんとルイスが沢山のコネと金を使い、カインを国外に行かせ手術を受けられるようにしてくれた。それは本当に大変な事であり気力も体力も金も沢山使ったようだったが、ルイスは「今まで沢山働いてくれたメイドのため」と微笑んでくれた。主人公は涙を流し喜んでお礼を言い、ルイスの部屋を飛び出した。
主人公が部屋を去ると、残されたルイスとアデルが会話する。コーエン家への復讐心を終わらせるのもまた俺たちにとっていい最後なのかもしれないと、主人公は本当にいい子であったと、二人は主人公に知られない声で笑いあっていた。
その後、カインと主人公は二人で国外へ行く事になり、その前に寄りたいところがあるとカインは主人公をサンディッヒに連れて行った。亡くなってしまった村人たちへ花を添え、そして主人公の両親に語るようにカインは「絶対に幸せにしますから」と誓ってくれた。その後カインが森の中へ行くと言い、主人公に花かんむりを作って頭に乗せてくれた。昔幼い頃、花かんむりを作るのが得意だったカインだけど主人公にだけは絶対作ってくれなくて、幼い主人公は「カインは私のことが嫌いなんだ」と勘違いしていた記憶。カインは好きだからこそ意地悪をしていて、大人になったいま傷つけたことが心残りだったと、作ってくれた。「心残り」という言葉に不安になる主人公だったけど、やりたいことが沢山あるから病気を治してずっと長生きしたいと言うカイン。その言葉に、二人でもっと沢山のことを経験しようと誓った。
そして船に乗る二人は、甲板で肩を抱き合う。まだカインのお父さんには二人のことは認めてもらえてないけどお母さんは味方になってくれているという話をし、絶対に主人公を離さないと言うカインは船の揺れに怖がる主人公を大切に強く抱きしめキスをしてくれて終わる。

(私たちの幸福、みんなの幸福)
カインルートの分岐。カインが告白してくれて両想いになるが、その後、ルイスとアデルによりカインはリード家の地下牢に投獄され、主人公はリード家に軟禁されてしまう。
アデルとルイスは兄弟達に内緒で復讐心を燃やしていた。その理由は母親の死にあった。病弱であった母親は医療が遅れているアンゼリアでは助からず国外から輸入していた薬を飲んでいたのだが、その薬が違法なものであり副作用があって、母親は死んでしまっていた。しかもその薬はコーエン家のカインの父親の会社で無理に輸入されていたものであったためコーエン家に復讐心を持っていた。更にその輸入の裏には国家が関わっており、死人が出たことの口封じとして被害にあったリード家に侯爵という爵位を渡し、ヴァルト騎士団を任せていたため、アデルの父は黙って耐えるしかなく、そんな父にも国にもアデルとルイスは憎悪を抱いていた。
そのため二人は憎悪を隠して生きていたが、なんと主人公という女性を二人とも愛してしまい、更にその愛する主人公が憎むべきコーエン家の息子であるカインと結ばれてしまったことで憎しみのタガが外れ、二人は狂ってしまった。
兄達の異常に気づいたザックとノアと、フィルが力を合わせて主人公とカインを助けてくれたがこのままではアデルとルイスが何をするかわからないため、主人公とカインを国外に逃がしてくれると言ったが、アデルとルイスは今度は国への復讐のため革命を起こそうとしていることに気付き、皆で協力して二人を説得することにした。
そしてリード家に向かう一同の前に立ちふさがるアデルとルイス。アデルは以前のようにとても美しく眩しい笑顔なのに、その瞳にはドス黒い物が宿っており、笑顔で全員を殺し、国を壊し、最後に兄さんに自分も殺してもらうと心底楽しそうにしていた。一方ルイスも騎士団にいた時の双剣を携え、静かに立っている。このままでは全員が殺されてしまうと思った時前に立ったのは、カインだった。そしてカインは二人を説得した。全てを壊して何になるのか、壊した先はどうするのか、それならば自分を使って欲しいと言った。自分はとっても役に立つと、そんな自分を使って国を変えた方がいい、二人が作る未来に協力させてほしいと。そしてアデルが抱える想いにも気付いたカインは、ルイスが自らが傷つくことを恐れずにずっと罪悪感と愛でアデルを守っていたことこそがアデルを傷つけていたと分かり、カインはなんとルイスの胸ぐらを掴んで説教をした。そしてアデルに対し、このルイスをまともな感情が持てるように自分がそばにいるから任せてほしいと言った。するとアデルはあっけにとられ、そして笑う。ルイスもアデルも武器を捨て、ようやく二人は心を鎮めた。
その後、ザックとノアも今まで兄二人に甘えてきてばかりだったのを反省し、二人と寄り添うようになった。兄弟達は今までのようなわだかまりがなく、よく笑うようになった。
カインは相変わらずルイスに向かって説教をしたりしながら上手く仕事をしている。主人公と早く結婚したい気持ちがあるものの、カインと主人公はまずアデルとルイスを幸せに導くお手伝いをしてから幸せになろうと順調に愛を育んでいた。
今日もまたルイスの会社でカインと熱くなりながら仕事をして、途中で騎士団から抜け出してきたアデルが主人公にちょっかいをかけて口説こうとしてくるのでカインが怒って四人で休憩したりしている。冗談を言い合って、何度も口説いてくるアデルに翻弄されながらもまたカインが間に入って笑って、そんな日々で皆が本当に自然に笑顔になっている変化に幸せを感じ、そしてみんなの幸せが自分たちの幸せに繋がるんだと、主人公もカインも微笑んでいた。


(オルフレール〜幸福の花束〜)



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