スポンサーサイト



この広告は30日以上更新がないブログに表示されます。

正月気分


新年を迎え、施設にもそれらしき飾りや、入居者さんによる「書き初め」が行われたりします。
もちろん、三が日は一日三食のうち、どこかにお正月らしい献立が入ります。
入居者さんは、目を丸くして、それから嬉しそうに、美味しそうに箸を進めます。
限られた予算の中で少しでも正月気分を味わって頂こうという、賄いさんたちの心尽くしの料理。
普段は残される人も今日ばかりは一生懸命召し上がっていました。
周りを見て落ち着きのない人も今日は料理を見て箸も進んでいました。
そんな光景を見ながら、あいにくの食事制限のかかってる方の寂しそうな顔。
私達介護職は、その様な人に励ましの声、労りの声をかけるのです。
『○○さんのは、○○が入ってますね、私もそれ好きなんですよ』等々。
『あら、これ私のよ』
そう言って食べ始める入居者さん、私達はそれをにこやかに見守るのです。
お正月は入居者さん皆さんが楽しめるようにしてさしあげたいですよね。

面会制限


冬も本格的になりますと、家族の面会に制限がかかります。
外部からの感染症、特にインフルエンザを警戒してのものなのですが、当然職員にも検温、手洗い、うがい、マスクの着用が義務づけられます。
施設によっては、家族さんでも同様の処置さえして貰えたら面会を許可する場合もありますが、面倒くさがる家族さんが多いのか、はたまた家族さんを信用しないのか、面会制限をつけない施設はほんとにひと握りだけなのです。
ところが、職員はこれを良しと受け止めたりします。
なんせ、家族さんが来れば色々と気を使いますし、クレームが出ないよう普段とはがらり違って丁寧な介護ケアをしなければなりません。
時間に追われる中、いちいち丁寧におむつ交換やトイレ誘導をしてられませんし、言葉遣いも、ついポロリと荒れた強い口調が出かねませんから。
来年春までの面会制限、その閉ざされた空間でなにが起きてるのか、家族さんには窺い知ることはないのです。

敬老会


施設の秋の一大イベントといえば敬老会。
ある特養では、日にちも敬老の日に合わせ、利用者の家族も招待して賑々しく行われました。
まずは身内自慢の勤続表彰、そして来賓の祝辞、施設長による施設自慢、この時点で利用者は疲れてきまして、体調を崩したり独語を発し始めますが、そんなのお構い無しで、延々と続きます。
気忙しく動くスタッフは後で注意お小言が待っております。
そう、あくまでも施設の体裁が優先されるのです。
その後、元気な利用者と家族に対してのみ職員による歌や踊りが披露され、ようやく利用者のお楽しみ、食事が提供されるのですが、この日ばかりは日頃のカロリー制限も無く(数日前から調整して平素より質素にしてきましたから)、固さもお構い無しの料理が出されます。
喜ぶのは家族と施設運営側。
利用者は食べれるものだけを食べるわけです。
そして、閉会となりますと、なにも知らない家族の代表が感謝の意を読み上げ、利用者は一様に居室のベッドに寝かされます。
そう、この施設にとって敬老会とは、家族への欺瞞に充ちたものなのです。

午後から就寝まで


夕食は18時からですが、その前にトイレ誘導があります。
それから1時間ほど経てば、食器を洗いながら、就寝介助をしますが遅番と日勤の二人とはいえ、9名のトイレ誘導・パッド交換、口腔ケア、着替えをすれば20時を大きく回ります。
入居者はほとんどが21時には寝ますから、それまでは気忙しいです。
その後、記録を整理し、残った雑務をこなします。
また定時でトイレ誘導・パッド交換もあるので暇を見つけて残り30分の休憩をとらなければなりません。
見守りをしながらの休憩になりますから、コール対応はしなくてはなりません。
夜間帯も定時巡回、トイレ誘導、パッド交換がありますから、休まる暇がありません。
夜勤も8時間労働だから、なんとかやっていけるといった感じでしょうか。

午後


昼食が終わると、また後片付けと記録の記入があり、遅番が来た時点で30分の休憩となりますが、ユニットから出ることはありません。
煙草を吸う為に喫煙場所に行く位ですが、その際もコール用ピッチは手放せません。
休憩後は入浴介助が3人ほどになりますが、ストレッチャを使う特浴になったり、浴槽側面が上下解放されるアジット浴になるので、これだけで楽に二時間はかかります。
終われば水分補給をして頂き、また記録。
15時にはおやつを提供し、17時には夕食の準備が始まります。
前の記事へ 次の記事へ