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ターミナルケア

入居者の死、それは決して避けられないことです。
だからと言って、決して慣れてもいけないことなのです。
ムンテラで終末期を告げられた家族の殆どは、このまま施設を終の家にすることを望みます。
それは諸々のことを考えれば、当然の願いです。
介護職は、普段よりその入居者の体調変化に敏感でなければなりません。
最期の最期までいつも通りのケア、プラス特別な配慮をしなければならないのです。
そして、その時を迎えたなら粛々と、定められた手順に従って、連絡をとったりしなければならないのです。
だけど...中には、平然と早くその時が来るのを願ったり、なにをどうすればよいのか知ろうともしなかったりする介護職も残念ながら居ます。
そういう人間が平気で口にするのは、「死んだ」という言い回し。
「亡くなった」ではないのです。
そんな人は介護をやる資格はありません。

忘年会


職員の慰労の為の忘年会、だからと言って全職員が参加できるわけではありません。
施設は24時間介護が必要な方が入居しているわけで、必然的に夜勤者、翌日の早番者、場合によっては当日の遅番者は忘年会不参加とならざるを得ません。
施設によってはそういう勤務者に対してちょっと豪華な夜食を提供するとこもあるようですが、殆どの場合勤務者は無視されます。
それなのに、忘年会参加者はその楽しかった様子をいつまでもガヤガヤと話して盛り上がっていますから、勤務に就いてた者が面白いはずはありません。
こういった細かいところまで配慮出来ない施設、職員が利用者に対してきめ細かいケアが出来るわけはないのです。
自分本意な意識が強い人間が、他者に対して配慮、心配りをしているわけはないのです。

面会制限


冬も本格的になりますと、家族の面会に制限がかかります。
外部からの感染症、特にインフルエンザを警戒してのものなのですが、当然職員にも検温、手洗い、うがい、マスクの着用が義務づけられます。
施設によっては、家族さんでも同様の処置さえして貰えたら面会を許可する場合もありますが、面倒くさがる家族さんが多いのか、はたまた家族さんを信用しないのか、面会制限をつけない施設はほんとにひと握りだけなのです。
ところが、職員はこれを良しと受け止めたりします。
なんせ、家族さんが来れば色々と気を使いますし、クレームが出ないよう普段とはがらり違って丁寧な介護ケアをしなければなりません。
時間に追われる中、いちいち丁寧におむつ交換やトイレ誘導をしてられませんし、言葉遣いも、ついポロリと荒れた強い口調が出かねませんから。
来年春までの面会制限、その閉ざされた空間でなにが起きてるのか、家族さんには窺い知ることはないのです。

介護政策指針


介護の離職者を減らす。
外国人の雇用を増やす。
現政権が立てた方針ですが、果たして介護の現場ではどう捉えているのでしょう。
たとえば、言葉にその地方地方の訛りがあれば、外国人は理解出来るでしょうか。
生活習慣の違いを外国人は克服出来るのでしょうか。
実際、お年寄りが訛って話されると、日本人の私でも理解出来ない時もあります。
何度もじっくり聞いて、ようやく分かることも度々です。
そんな時のお年寄りのイラつきは激しいのですが、訛りも言葉自体もおぼつかない外国人が対処出来るのでしょうか。
次に、介護の資格を持ってる人間は国内に平成25年現在で20万人以上居ると言われてますが、実際には何処の施設でも人手不足です。
それは賃金の低さもありますが、介護が大変きつい仕事であるために離職する割合が非常に高いのです。
考えてもください、他人の排泄物(尿・便)の処理をしたり、トイレで排泄に立ち会ったり、細心の気遣いで声をかけたり、重い人を持ち上げたり、体調管理に気を配ったり、徘徊する人に気をつけたり、不穏な人をなだめすかしたり、人間として沸き上がる感情を押し殺して介護に携わる苦労は並大抵ではありません。
離職する人の多くは体調を崩したり、心を病んでしまってというのも頷けます。
その様な介護職の離職率を下げるには、果たして賃金アップが妥当なのでしょうか?
仮にアップしたとしても、多くは施設側が掠め取ってしまうのです。
運営の赤字を補填する為、若しくは上の人間が掠めとるだけなのです。
現政権は、現場の実情が分かっているのでしょうか。

呆れた施設


利用者のQOL(生活の質)を落とすことは実に簡単なのです。
体質的に排泄が頻回な利用者に対して、『さっき行ったばかりでしょ』と暴言を吐き我慢させたり、自力で立ち上がることが厳しくなってきたからとトイレでの排泄介助を面倒くさがりおむつをしてしまう、なんてことをすればQOLは下がります。
また、不穏状態が多く粗野な言動で手をやかせる利用者に薬を処方してもらい、生ける屍状態にする施設もあります。人の尊厳・命をなんだと思ってるのでしょうか。
まともに食事介助もせずに『喰いが悪い』と中断すれば、利用者は体力を落としADL(日常生活動作)が低下するのも当たり前です。
そんな信じられないことが普通に行われてる施設が残念なことに少なくないのです。
利益追求ばかりして、介護とは忍耐を要する命の現場、という意識をスタッフ全員が持っていない施設が多いのです。