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介護政策指針


介護の離職者を減らす。
外国人の雇用を増やす。
現政権が立てた方針ですが、果たして介護の現場ではどう捉えているのでしょう。
たとえば、言葉にその地方地方の訛りがあれば、外国人は理解出来るでしょうか。
生活習慣の違いを外国人は克服出来るのでしょうか。
実際、お年寄りが訛って話されると、日本人の私でも理解出来ない時もあります。
何度もじっくり聞いて、ようやく分かることも度々です。
そんな時のお年寄りのイラつきは激しいのですが、訛りも言葉自体もおぼつかない外国人が対処出来るのでしょうか。
次に、介護の資格を持ってる人間は国内に平成25年現在で20万人以上居ると言われてますが、実際には何処の施設でも人手不足です。
それは賃金の低さもありますが、介護が大変きつい仕事であるために離職する割合が非常に高いのです。
考えてもください、他人の排泄物(尿・便)の処理をしたり、トイレで排泄に立ち会ったり、細心の気遣いで声をかけたり、重い人を持ち上げたり、体調管理に気を配ったり、徘徊する人に気をつけたり、不穏な人をなだめすかしたり、人間として沸き上がる感情を押し殺して介護に携わる苦労は並大抵ではありません。
離職する人の多くは体調を崩したり、心を病んでしまってというのも頷けます。
その様な介護職の離職率を下げるには、果たして賃金アップが妥当なのでしょうか?
仮にアップしたとしても、多くは施設側が掠め取ってしまうのです。
運営の赤字を補填する為、若しくは上の人間が掠めとるだけなのです。
現政権は、現場の実情が分かっているのでしょうか。

呆れた施設


利用者のQOL(生活の質)を落とすことは実に簡単なのです。
体質的に排泄が頻回な利用者に対して、『さっき行ったばかりでしょ』と暴言を吐き我慢させたり、自力で立ち上がることが厳しくなってきたからとトイレでの排泄介助を面倒くさがりおむつをしてしまう、なんてことをすればQOLは下がります。
また、不穏状態が多く粗野な言動で手をやかせる利用者に薬を処方してもらい、生ける屍状態にする施設もあります。人の尊厳・命をなんだと思ってるのでしょうか。
まともに食事介助もせずに『喰いが悪い』と中断すれば、利用者は体力を落としADL(日常生活動作)が低下するのも当たり前です。
そんな信じられないことが普通に行われてる施設が残念なことに少なくないのです。
利益追求ばかりして、介護とは忍耐を要する命の現場、という意識をスタッフ全員が持っていない施設が多いのです。

事故報告書


介護に携わる者が恐れるもののひとつに、『事故報告書』があります。
利用者さんに対しての投薬間違い、転倒、怪我等が発生すると報告書を挙げ、再発を防止する手だてにするわけですが、以前も書きましたが、実際は犯人非難にしかなっていませんから、書くことを嫌がります。
特に転倒事故は、どんなに気をつけていても、利用者さんがふいに動いたり、居室内で利用者さん一人の時に起きるわけですから、発見した為に報告書を書くのは、責められる気がするので、嫌がる傾向が強いです。
中にはなかったことにして、知らないふりをするスタッフもいたりします。
この『事故報告書』の他にも、『ヒヤリハット報告書』なるものがある施設もありますが、こちらも事故報告書同様、書くことを嫌がりますね。
こういったことが、利用者の不測の事態を“見て見ないふり”、“知らんふり”することになり、酷い時には利用者をさりげなく拘束することになるのです。
あからさまな拘束は法律違反になりますから、そこはずる賢くするわけです。
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