8/23::アイシールドSS(0)
 編集者雲水

 

編集生活五年目。
程々にベテランに近くなったある日、編集長から「新しい子の世話よろしく」と担当替えを命じられた。
まあ良くある事なので気にせず顔合わせと今後の打ち合わせに相手の家に行く事にしたのだが…遠い。
編集部から片道五時間。道も曲がりくねってるわ似たり寄ったりの景色だわで段々イライラしてきた。

「………」

何度も言うが俺は編集生活五年目で程々にベテランに近い。
だが、今、目の前にあるこれから俺が担当する作家の家を見ると…編集辞めて実家に帰りたくなった。
いや、落ち着け金剛雲水!
担当作家の家が怪しい雰囲気抜群でもお化けや殺人鬼出そうな洋館でも『原稿』だけは持ち帰るのが編集者の使命!
意を決して玄関のベルを鳴らす。
ゴォ〜ン‥ゴォ〜ン‥ゴォ〜ン‥…。
チャイムぐらいまともなのが良かった…!

『誰だ?』
「あ、今度から担当になりました月刊炎馬の金剛ですが」
『勝手に入れ』

命令形なのに少々ムッとしたが弟で慣れていた雲水は気にせず、むしろこの怪しい館に入るほうが嫌だった。
編集生活五年目の金剛雲水。
彼が実弟以外にも悩みの種を抱える事になるのは今日この時からだった…。



すいません。HPじゃなくてこっちになりました。

ちゃんとUPする時にはもうちょっと文の形にしてからUPします。







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