俺、
見た目 普通
性格 八方美人 見栄っ張り
恋愛スタイル 草食
恋愛経験 微少
現在 モテキ到来
『あのさ…ずっと考えたんだけどさ…ウチ、○○の事が好き。よかったらウチと付き合ってくれませんか?』
前から気になっていた
女友達から
突然聞かされた
異国の言葉とも思える言語を
理解するには
高3のクラス順位
下から数えて12番目くらいの
俺には少々時間がかかった。
『えっと…』
と
戸惑うフリをして
数秒この青春非現実的幻想を
噛み締めたかった。
くれませんかって
そこだけ敬語にしてくるのも…
などと浸っていたら
『やっぱり…ダメかな…』
いやいやいやいや!
ちょっと待ってくれ!
気の聞いた言葉…
まるで恋愛漫画初心者の
妄想炸裂激甘展開王道過ぎるだろそれ
ってくらいの台詞を
彼女に浴びせたい
このまま少女漫画的結局最後には結ばれるフラグ立てすぎだろ
的な恋愛を…
…はっ!
なんて考えていた間に
彼女にとってはかなりの秒数がたっていたようだ
少し不安そうに見つめる彼女の瞳に
あぁ 吸い込まれそう
と使い込まれた台詞も言いたくなるほど
萌えってしまった…
『………』
あ…
やばい!
もう瞳も見えないくらい
下を向いてしまった彼女を見て
状況を把握した
『あ、あのさ…』
毎晩の脳内妄想ではスラスラ言えてる漫画orエロゲ主人公的神台詞も
いざ実践となると
いやリハーサルしたかったわ
ぶっつけ本番はモスキートハート(蚊の心臓)
並みの僕にはかなりハードルが高いです
ハーフナーマイクくらい高いです
とか1人でもじもじ←キモい
してるうちに…
『ごめんね。なんかいきなり変なこと言っちゃって…やっぱりウチなんかじゃダメよね。それじゃあ……きゃあ!!』
気付いたら俺は彼女を抱き寄せ
胸の中に収まりきる華奢な彼女の身体を抱き締めていた
『待てよ!!俺の答えをまだ聞いてねーだろ!!…こっち見ろよ!1回しか言わねーからよく聞けよ!』
『え…』
『好きだよ!!俺も前からお前の事が好きだったんだよ!…だから、付き合おう。』
『○○…ウチも大好き!』
と下を向いていた彼女から
真っ赤になった顔と
小さく可愛い唇が僕に近付いてきて…
そのまま僕達は
恋人という幸せな道を一歩踏み出して行ったのである。
つづく。
来週は幸せいっぱいの
恋人生活にまさかの波乱
彼女からの衝撃発言に○○は…
じゃねーよ!!!!
まず続かねーよ!!!
てか
そこだけじゃねーよ
完全草食系男子の妄想じゃねーか
実際は
『ごめんね。なんかいきなり変なこと言っちゃって…やっぱりウチなんかじゃダメよね。それじゃあね…ばいばい』
走り去って行く彼女の背中を見て
なにも言えなかった自分のふがいなさより
制服からブラ透けねーかな
と
非現実過ぎて意外に傷つかなかった自分が
少したくましく思えたのである
『女の子の自分称がウチって意外にくるな…』
知らない内にたくましく成長した自分を再確認した
○○であった
終わり
○○先生の次回作に期待!!!
みたいな?
草食系男子なんてこんなもんだよ←偏見
まぁ
妄想小説でも
上手くいかないのは
現実での経験が少ないからと
実際に書いてみて気付いた
俺でした。