「くすぶる。」

(行くあてのない気持ち)

ここに断言、宣言する。
細々と貯めてた貯金。
それが20万に達したら、おじとは別れよう。













...まぁ、たった20万ではあるけど、
家を出ていってからやりくり出来る額の、
ギリギリがこのくらいかなぁと。少ないけど。

何度も何度も向き合って言い聞かせたけど、
やっぱりあたいには難しい人だった。
この先も同じ事で悩むくらいなら、
この際断ち切って自由の身になる方を選ぶ。

娘ちゃんに会うのは仕方ないと思う。
子供なら親に会いたいと思うのは
当たり前の事だし、それが幼ければ尚更。
ただ、「何の感情も無い」と言う割に、
前の奥さんと連絡を頻繁に
取られるのはやっぱり嫌だ。
例えそれが子供の用件だとしても。

あたいはどうやら、
あたいだけを見てくれる人しか
本当に好きにはなれないらしい。

いや、きっとおじも好きなんだろう。
あぁこの人はあたいの事を好きなんだな、と、
自信過剰に思う時もあるけど、
でも、なんだか同時進行な気がして。
遠く離れた前の人、近くにいる今の人。
そんな、感覚。


最近、少し言い合いになって、
おじの口からびっくりした事を聞かされた。
「俺はあんまり自分が悪いと思った事が無い。」
なかなか謝らないのも、
別れ話になってもおじから「ごめん」が無いのも、
すべて分かった気がした。

プライドが高いのもあるだろうけど、
別れ話をしても向こうから「やり直したい」の
一言は絶対に無いと思う。

それが、あたいらの最後。
晴れてお互い自由の身。
きっと1番いい形なんだと思う。










それまであたいは割り切って尽くそう。
それまでは精一杯、幸せにしてもらおう。
それまでおじとの生活を楽しもう。