コンテニュー(ひろし×たけし)

目の前には、


首を吊ったクラスメイト。


それでも私は、何も言葉を発することもなく、


只、その姿を見ていた。


「たけし、くん。」


やっと出てきた言葉はその一言だった。


別にショックを受けて、言葉がでなかったわけではない。

美香さんが目の前で化け物に襲われていたときも、私はなにも感じなかった。
自分が食べられまいと必死で逃げるだけだった。


しかし、


美香さんの時とはなにかが違った。


未だその姿を見つめていると、


まるでチクリと音を立て、針で刺したかのような痛みが胸に伝う。


だが、他人になんの興味も持てないまま生きてきた私が


その痛みがなんなのか、答えを知ることはできなかった。


たけしくんの死体を後に、私はその部屋から抜け出したが、やはりなにかが変だった。



化け物に追い回され、逃げようと走るが、いつものように上手く走れない。

手足が思うように早く動かない。


このままじゃ………



食べられてしまう。



美香さんを助けられなかった。


たけしくんも助けられなかった。


卓郎くんは?無事でしょうか?



そんなことが脳裏を巡る中、


バクン!と、鈍い音が聞こえ、そのまま目の前が真っ暗になった。















次の瞬間目に映ったのは、一度見たことのある景色だった。



そう、私は戻ってきたのだ。青い化け物に食べられる数時間前に。


化学的には有り得ませんが、あんな化け物が存在してる時点であり得ないことばかりなので、私もそんなに驚きませんでした。


そう、この館に来てから何故か私に与えられた能力。


「コンテニュー」


死んでしまった数時間前に戻ることができる能力。


薄暗い廊下を、雨の音だけがザアザアと響き渡る。

そう、数時間前に戻ることができたということは…。
目の前にある扉を開くと、その部屋は真っ暗で何も見えなかった。部屋の中へ行き、ライターで蝋燭に明かりを灯す。その瞬間部屋が明るくなり、金色に輝く髪に、見覚えのある怯えた顔をした人物と目があった。


「!!?ひろしか!びっくりさせんなよ。へへ。」



生きてる。たけしくんが生きてる。


たけしくんが生きてる姿を見て、ホッとしている自分がいた。


ですが、それはほんの一瞬で、確かに時間は数時間前に戻りました。が、それはあくまで戻っただけなのだ。


たけしくんが自分のせいだと己を責め始めパニックになってしまっている。

あぁ、このまま何も変えることができなければ、結局また同じことを繰り返すだけだ。


また、彼を死なせてしまうのでしょうか?

叫び声をあげ、走り去ろうとするたけしくんの手を、私は無意識に力強く握りしめていた。
たけしくんがそんな私を、目を大きく開いて見ていたが、そんなことを無意識にしていた私自身が、一番驚いていた。



「ひろし?なんだよ。離せよ!!!全部俺のせいなんだ!!俺のせいで…俺がこんなとこに行こうなんていわなけば!!」


涙でぐしょぐしょに濡れた頬を、マフラーで拭う。


「離しません。離したら君は、一人でどこかへいってしまうのでしょ?」


あぁ、私は今何を言っているのでしょうか?


「私は他人に興味がありません。ですが今、泣いてる君を見ていると、胸が痛いです。」

「は?ひろし?なにいって。」





そうか…私は。君に…









「私は君に生きていて欲しい。」





私は何故だか微笑んでいた。



「ひろし!?なんかお前変じゃないか!?」

「私は正常ですよ。」

「まぁ、お前は思ってないことを言うようなことしないもんな。なんか、ありがとな。」



私の言葉によほど驚いたのか、パニックも落ち着き、照れ笑いを浮かべているたけしくんの手を握る。



今だ。今ならきっと私の話を聞いてくれるはず。



「これからは、私と共に行動を…



その瞬間だった。完全に警戒心が薄れていた。

いつの間にかこの部屋に青い化け物が入ってきていた。目の前にいるたけしくんの頭を、後ろからガブリと食らい付く。

食い千切られた箇所から鮮血が泉のように吹き出すのを、私は呆然と見ていることしかできずにいた。



あぁ…せっかく辿り着いたと思ったのに。



私はまた、彼を助けられませんでした。




たけしくんを食べ終わり、少しだけ満足そうな化け物に私は自ら近づいた。



「まだ、餌はありますよ?」



化け物は嬉しそうに私の方へと近づき、口を開いた。










目の前が真っ暗になった。
















目を覚ますと、




また同じ場所からのスタートだった。





君がまだ生きている。

この場所からのスタート。







よかった。




またやり直せる。





美香さんを救うことはできなかった。


卓郎くんがまだ生きているかはわからない。



ですがどうしても、たけしくんだけは助けたかった。
彼に芽生え始めているこの感情の答えを、もっと深く知りたかった。









君と生きたいと思った。




待っていてくださいね。



たけしくん。必ず君を救う道があるはずです。





君を助け出すためなら、私は何度だってこの力を使うのでしょう。









【コンテニュー。】


END










→下手ですみません。文才ないんです。
そして美香ちゃんごめん!!!
ここで美香ちゃんをやり直すとこまで巻き戻したら、話終わらないし、なんかコンテニュー違うし、ひろたけじゃない気がして( ;∀;)
四人が幸せそうな小話とか絵とか、その内書けたらいーな。

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そういえば!!

私卓郎をしっかりと描いたこと一度もないじゃない!!!

と思い、描いた卓郎と美香ちゃんです。

イケメンはホント描くのが苦手です。


卓郎を描くときだいたい悩むのが髪型!!他のキャラがアプリ版だから、アプリのデザインにしてるけど、それだとしっくり来ず、PC版のデザインで、髪結わせようか毎回悩みます。


青鬼2の美香編で、美香ちゃんを助けようと、自ら囮になる卓郎は、ホントにいい男ですね(*^^*)


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壁ドオォン!!!!

よく旦那とホワイトボードに落書きするんですが、中々上手く描けたかな?
と思ったので、一枚ペタリンコします☆

とはいえ、かなり見辛くてすみません!!

ゲームでも二人で狭いクローゼットの中に入ることもありますが、妄想がひろがリーヨしますね(*ゝ`ω・)
こりゃぁたけしも青鬼に追われてたことも、ビビってたことも忘れるくらい緊張しちゃいますな!!!!

ちなみに、たけしの顔やら頭やら、小さくなっちゃったけど、まぁ、顔面格差の彼は、マスコット的な存在だから、OKってことで(笑)

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いき。



きっとあたしは、明日も息をする。


疲れたからもう消えたいとぼやきながら、


明日なんて来なければと天を仰ぎながら。


それでもあたしは、


また息をする。



どれだけ拒んでも、時間は止まってくれないから。



どれだけ願っても、


あの頃には帰れないから。



それに、

消えたいなんて吐き出しても、


きっとあたしが思うほど、


あたしの心は弱くないから。




だからあたしは息をするの。



明日が楽しくなかったとしても、



明後日が苦しい日々だったとしても。



だってあたしは今日もいきてるから。






せめて笑顔で生きをしよう。






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飲み込まれる。

青いピースを揃えて、嵌め込もうとすると卓郎が青鬼になってしまっているあのシーンです。

美香は卓郎を待っているところを青鬼に襲われる。たけしはパニックになり首吊り自殺。卓郎はひろしの仲間になり、途中で青鬼になるという初代と2の流れが好きです。好きだけど、やっぱり全員死なないで欲しいよね( ;∀;)

ゲームと言えど、大切な友達が次々と死んでくのみると、心が痛みます。


あと、ついでに今日からまた仕事だと考えると、胃が痛みます。( ̄▽ ̄;)

また今日から頑張りましょう!!!


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