あの工場地帯にあるあの芝生の上で、Sigur rosのHoppipollaを聴きたい。
夜3時くらい。
それ以外に聞こえる音といえば遠くの工場の音くらいで、恐ろしいほど神秘的な夜だった。
隣には、まだ触れる前のあの人がいた。
静かで暗い午前3時、私達はあの工場にいた。
私達以外はあそこにいなかった。
世界は私達だけだった。
という言葉がよく合う空間だった。
話なんかしなくていい。
ただてくてくと後ろをついていく。
あんな神秘的な夜は初めてだった。
映画みたいだった。
隣には、まだ触れる前のあの人がいた。
触れたから、消えてしまった。