苦いアフタヌウン
天使がじゃれ合う森に
掠れた声で鳥が泣いた
悲しいのは自愛で
哀しいのは慈愛で
何もかも捨てたように
焼き払った
花の蜜は毒の味
刺した現実に惑えば
最期の匂いは降る
貴方の血の雨と
私の卑屈な爪の色
根底にあるビジョンは
剥がれ落ちて行く
走る狂気、去る虚偽
森の中、名前の無い死
天使たちの羽音は
痛々しいほどに凍り付く
そして食らい付く
あたしの羽根は黒いから
あなたの白さをもっと
細胞までも欲するのは
強欲でしょうか?
(地に堕ちた天使たちのオママゴトは際限なく続く)