パンケーキ


盗まれた下着
2022.8.27 18:28
話題:創作小説






妹の下着が盗まれた。
いつも通りに妹のタンスを開けたら、目についた5着中、4着しかなかったんだ!
引き出しのなかもくまなくチェックしたが見つからない。
兄として、妹の一大事だ!
俺は妹に聞いてみることにした。
「いつもの下着が無くなってないか?」

妹は、はあ? という目をして
「兄、またあたしのタンス開けてるの? お前こそ死ね」
と、とぼけたことを言った。俺の危機感と違い、妹は捜査を開始しない。
どころか、お前が探し回らんでも自分でどうにかするわ!部屋を漁るな、と、俺に怯えた目を向けたんだ!
信じられない。疑心暗鬼なんだな。
 警察に電話して、特徴や細部を伝えて探してもらおうとあせる。
警察はほぼ男しかいない感じだが、まあ、犯罪によこしまな目を持つやつはいないだろう。


俺は「イヨン」で働くバイト仲間の友人たちを召喚!
いいやつらだから、妹の下着、細部に真摯になって話を聞いてくれる。
こうして泥棒捕獲のため妹の下着は多くの情報提供を受けるべく、俺が責任を持って広めた。







 俺が捜査を開始して3日目。妹が部屋に乗り込んで来て言う。
「その捜査迷惑だから、ほんっっと何にもしないで」
照れちゃって。
「大丈夫、俺は正義を遂行し、そして生きて帰る」
逆に兄の殺害を依頼したいと妹が吐き捨てる。
「ねえ本当に、本当に、ほんっっっとうに、気持ち悪いからやめて? なんでなくなったとか知ってるの? なんで勝手に捜査してんの? お前が一番キモイんだけど」
妹は最近、反抗期を迎えたばかりだ。





続きを読む

0



前へ 次へ
ブックマーク トップ


-エムブロ-