2013/7/10 Wed 22:56
時間稼ぎ3

話題:創作世界披露会及び創作メモ帳
そろそろ小話を、と思うんだけど書ける気分でもないので過去のを載せとこう作戦。
またまた戦国話。
主人公(二重人格)が陰陽師(結構重要な人物)によって2人に分かれちゃいました!なやつ。
以下本編




戦う事も
力の使い方も
君に教えてあげたのは僕
全て、僕だ…


*共食い


「傀儡の身体もなかなか悪くないよ。力もそのまま使えるし」
「磋奈(オマエ)…」
「わかってる。これがどういう事を意味しているのか…。ね、月影」

僕は彪もとい、宇京の術によって身体を得た。
月影と磋奈行が別人として同じ空間にいるのだ。
これはただの親切ではない。
わかっている。
僕と月影を戦わせる為に講じた宇京の策だ。
わかっていたけど、1人の人間として存在できる事はとても嬉しかったし、楽しかった。

「傀儡は術者の命令には逆らえない。僕は僕を殺すよ」

磋奈行が月影を殺す。

「月影(オマエ)は僕に勝てない、僕を殺せない」
「舐めるなよ」
「月影(オマエ)に戦い方を教えたのはダレ?記憶のない抜け殻に」
「黙れ!!」

戦う事すら忘れた月影に、戦う事しかできない僕に…。

「条件は同じ。この傀儡もその身体を映したモノ。能力も武器も一緒」

違うのは記憶だけ。
あの頃の記憶だけ。

「始める?殺し合い」
「こんな日が来るとは思ってもみなかった」
「そう?僕は思ってたよ。いずれは1つに戻らないといけないのだから」

僕はずっと昔から、生まれた時から覚悟していた。
どちらかが消える日が来るって。

「ま、僕が勝てばそのあと自害するけどね」

月影がいないんじゃ僕の意味がない。
またあの頃の死にたがりに戻るだけ。
また色んなものを壊してしまうだけ。

「勝ってみせる。そして磋奈(オマエ)も取り戻す」
「欲張りだね」
「じゃ、記憶だけ返せ」
「えーー、それじゃ」

僕は刀を抜いて飛びかかった。
ガチンっと鉄のぶつかる音が響く。

「僕に勝てたら考えてあげるv」

この記憶、君に返す事。
この感情、君に返す事。
僕を君に帰す事ー……。

 




***
ニートになりたいニートになりたいニートになりたい
人間願えば叶えられるというのだろ?





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