最後まで打ち終わってなかった事に今更気付いて、ずっと打っていたチャイですw
実は今日は二時になるまでずっと寝ていました。
夜中の方ではなく、お昼の、ですww
それでも眠いなーって呟いたら、お父さんにまだ寝るのか!?って驚かれましたww
前回打ってあった分でちょっと誤解をしていて、今回少し長くなってしまいました、失敗失敗←
スイマセン;;ということで追記!⇒
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最後まで打ち終わってなかった事に今更気付いて、ずっと打っていたチャイですw
───一方その頃
先程よりもにわかに明るくなった空から、鏡岩へと一直線に太陽光が差していて、白と黒のコントラストを一層強くしている。
疾走する少年たちを、高い岩からできた影がちら、ちらと覆う。
「ちょっ、おい、待ってってショータロー!」と、いまだ後ろの様子をちらちらと確認しているラッドが静止の言葉をかけると、走り続けていた少年の足が止まった。
はた、とこちらを不思議そうな顔でうかがうと、‥‥‥一気に視線を下へと落とす。
「‥‥‥‥も、もしかして皆さん‥‥‥‥おいてきちゃいましたか‥‥‥‥‥?」
やっちゃった、とでも言いたいのか口をパクパクと動かすと、しゃがみ込んで膝を抱え込んだ。
「さっきのご老人がおっしゃっていた方‥‥‥‥ですか?」
アプリーレが彼の前に腰を下ろすと、彼は顔を上げる。
眉が垂れ下がっていて、目が若干うるついている。
「はい、そうです‥‥‥‥
いくら噂が広まっているとはいえ、まさか大神官が来るとは思わなくて‥‥‥‥‥」
そう言うとまた顔を膝へうずめた。
「大神官ですって?あの強いって噂の‥‥‥‥‥」
アプリーレはあごの前で指をブイマークに決めた。
その幼い顔には、浅くしわが刻み込まれている。
「どんなやつなんだ?」と頭をくしゃくしゃに掻きながらラッドが俯いている少年に聞くと、彼は鼻を一回軽くすすり、ふらふらと立ち上がった
「とても強い人です。大神官につくときも、自分と同じように試験を受けて勝ち残ってきた他の神官たちをその一撃だけで全員倒したらしいです‥‥‥」
デビル星での試験は勝ち残り式になっていて、生き残った者だけが昇級できるんです、とショータローは呟くと、一回頷く。
風が凪いだ。辺りには木らしい木がないのに、ザザーッという音が一面に広がる。
雲が陰り、光がどんどんと退いていく。
「そうか、それでそいつの戦い方はどんなんだ?」とラッドが尋ねた瞬間───
視界が陰色に染まった。
ガンッと鉄と鉄とがぶつかる衝撃音が散る。
「ラッドさん!?」
そう叫んだショータローの目に映ったのは、大きな剣と剣をギシギシいわせながら互いに睨みあっている二人のラッドだった。
「!‥‥これは‥‥‥‥」と少年が呟いた後に、すぐ隣を漂う莫大な熱量に気付きそちらを見ると、炎に包まれた紅蓮の色の魔人が、両手に炎の球を抱えて前にいる自分のs型と瓜二つなものを見据えていr。
「行きなさいイフリート!!」と後ろから号令がかかると、双手に持つ炎の珠からごうごうと燃える巨大な火の玉を投げ出した。
しかし相手は飛んできた火の玉を片手ではじくと、もう片方の手で火の玉を作って投げる、を繰り返している。
まるで雪合戦でもやっているかのように。
このままで決着がつかない──、と踏んだショータローが槍を手に駆けだそうとした。
が、強い殺気を感じてすぐさま身を後ろに引くと、先程いた地面から、黒い闇が空を覆うように凄い勢いで吹き上がってきた。
黒魔法『ダーク』、ショータローの得意な魔法のひとつだ。
恐る恐る顔をあげて、手前に立つ気配を見る。
そこには、黒く短い髪に黒ろのメッシュを入れた片目しか見えない少年、鏡でのみいつも確認できる自分の姿に、彼はめまいを覚えた。
もう一度、手に持つ槍に力を込めなおす。
─────
「ショー様ぁ〜〜‥‥どこにいるんですかぁ‥‥‥‥」
ギンギンと降り注ぐ太陽光を白金色に輝く鏡岩が反射をさせて、歩き疲れてクタクタになっている四人に降りかかる。
ずっとショー様、と叫び続けていたダリアも、さすがに叫ぶ頻度と声量が減り、他のものは呼ぶ事すらしなくなっていた。
ふと前に、ひし形の立体物が現れた。銀色に輝き、その大きさは両隣りにある鏡岩よりも少しばかり大きい。
多々達尾アリシアが駆けだし、そのひし形のふもとにある台座を見る。
「ク‥リスタルって書いてありますね」
金にふちに囲まれ彩られた台座には、これも金でなぞられたミルアートやブルカーンで見たのと似た記号が綴ってあった。
いずれもクリスタルがあった場所に書いてあったもの。このような像があるという事も、ここにそれがあるということとの確信をうむ。
「っしゃー!こんどこそ一個目のクリスタル手に入れるぜ!!」
意気込んで拳を中に挙げるヴィータに、ささやかな冷やかしの目線が注いだ。
「あれ、これ何や?」
先程から石造の周りをぐるぐると回っていたティーラが、それの後ろでピタリと動きを止め、何かを覗き込んでいる。
一同が後ろへと回り、その何かを見ると、そこにも前に書いてあった記号のような物の羅列が記されていた。
アリシアがそれを指でなぞる。
「‥‥‥‥‥‥時々かすんでいて読めないところがあります‥‥‥‥‥、それは飛ばして読みますね。
‥‥‥クリス、タルの‥の大い‥る闇よ、‥に‥れま‥増‥ん‥、‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥とかいてあります」
何やそれー?とティーラがアリシアの読んだ不可思議な文字を、いろいろな角度から見上げたり見下げたりしている。
時々そのプレートをこんこんと叩いては、首をかしげながら。
腕君をしてさっきまでずーっと呻っていたヴィータが、像の台座にポン、と手を置いた。
「一つ分かった事がある。それは‥‥‥‥!
オレ達にはこういう事は解けない事だ!どうにもならねえから次行くぞ!!」
そう言うと彼は、像の横に置いた荷物バックを肩に掛けると、後ろの三人に手招きをし、また光と闇両極端の道を歩いていく。
──────槍と槍が交差して反動で離れてはまたぶつかりあう。
睨み合う互いの視線が、相違わない緋の瞳をとらえては、次の一手を探り合い、打ち返す。
もう何合打ち合っただろうか、一歩動くたびに汗が跳ね、少しの気持ち悪さを覚えてはそれを振り払うかのように、同じように戦っている仲間たちの方をばっと振り返った。
ラッド、アプリーレ双方ともに自分と苦戦中、だ。
「お前らは大丈夫か!?」
ぜんぜんやまない自分と同じ姿からの攻撃を受け流しつつ、ラッドが二人に問いかける。
「大丈夫ではないですわ、もうそろそろ魔力が‥‥‥‥‥」
召喚魔法は魔力の消費が激しい、と前にアプリーレは言っていた。
またカンカンっと周りに音が響く。走り回る足音は歩調同じく、されど二重に聞こえる。
「っ‥‥‥こいつらいったい何なんだよ、さっきから俺と同じ攻撃ばっかりしやがって‥‥‥‥‥‥」
イライラとした口調で、敵の攻撃をさばきながら叫ぶ。
「ですわね、召喚も魔法も同じだなんて」
それに──と、アプリーレが付け足す。
「この人たちには影がありませんわ、まるで実体がおありになりませんように‥‥‥
まるで、鏡に映った自分のようではございませんの?」
にやりと笑って星の付いた杖をギュッと強く握った。
どういう事だ、と問われると、彼女は星の杖を空へと掲げた。その先端からは淡い白の光がこぼれる。
「明るすぎると鏡には何も映りませんわ、‥‥‥‥‥‥‥攻撃魔法ではありませんが、きっと効くでしょう」
笑って言った直後、彼女を中心にまばゆい光が辺りを覆った。
彼女らが反射で顔を隠した腕をどけると、先程までいた三人の自分たちは跡形もなくいなくなっていた。
「‥‥‥結局モンスターでしたわね、わたしの方がもっとかわいいですわ」
彼らがいたところに背を向け、ない胸を張る少女。
「倒せましたね!ありがとうございますアプリーレさん!」
「遅くなっちまった!早くあいつらを探そうぜ!」
少し明るく色づいた空を眺めると、彼らは走りだした。
──────日が西に傾きかけるころ、ヴィータ達四人は鏡岩でできた巨大な洞窟の前にいた。
両端の壁は途切れており、この洞窟へと導いているかのように四方を囲まれている。
「これ、洞窟だよな」
「見れば分かるやろ、こん中にクリスタルがあるんか?」
「ショー様ぁー!どこですかぁー!!どこにいるんですかぁああぁあ!!」
穴の目の前でそんなたわいのない事を話していると、その穴の奥からザッザッと音が外まで響いてきた。
それをじっと目を凝らして見ると、暗闇に対する時間のなれと、その人物が近づいてきた事により、その姿が瞳に鮮明に映し出された。
薄紫の足まで届きそうな長髪を、高いところで留めている男。ここの村の村長が言っていたのは、この男の事だろう。
「これで五つ目」そう呟いた男の手には、まるで血色の様に赤黒く輝くクリスタルがあった。
「!クリスタルや!!」
ティーラがクリスタルを右手で指差し叫ぶと、それを持っていた男が、こちらにいる人間の姿に気付き、その赤と紫の‥‥所謂オッドアイの瞳を細くひそめさせた。
「クリスタルを渡せ!」そう叫び、剣を振り上げ飛びかかったヴィタを、その男は軽く横によけ、ヴィータの剣が宙を切る。
チッと舌打ちをし飛び退いたヴィータの後ろには、赤色にまばゆく発光した魔法陣の中で、アリシアが何らかの呪文を唱えていた。
「行きます、コロナ!」
赤光をまとった錫杖を天に振りかざすと、男の足元から濃い霧のようなものが立ち込めてきて陽炎を醸し出す。
その場所からは熱風が溢れ出て、巻き添えを食らったヴィータが何かを叫びながら走っている。
一閃。鋭く細長い刀がミスとを断ち払った。
切られた魔法が上昇して、空気へ消える。
「‥‥‥‥‥‥‥貴様らは」
言った彼は、ブン、と刀を空へと振った。──上からダイビングするかのように切りかかりに来ていた少女の斧にクロスさせ、空中へと押し飛ばす。
サッと宙で体勢を取り戻し、地面に着地するティーラの前を、ダリアが勢いよく横切った。
「ショー様の足音が聞こえますぅ!!」
皆が一斉にダリアを見、足音にてその視線は即座に男へと戻る。
待て、の静止の言葉も、不意をついた男の行動には間に合わない。
「おーい!」と響いた声の後に、どんどん、と何かぶつかる音と誰かの名前を呼ぶ声。
驚いてその場に走っていくと、そこにはふてくされた表情で地面に尻をついているアプリーレとラッドと、呆然と向こうを見ているショータローら三人が立ちつくしていた。
合流して男が言った一本道を走る。
洞窟への道の途中、見つけたクリスタルの石像の下で、薄紫髪の男が手に持つクリスタルを見つめていた。
それを丁寧に懐へしまうと、突然天を仰ぐ。
「待って下さいヴェルシエルさんっ!!」
聞こえてきた声を一べつしほくそ笑むと、声とは逆の方へ一歩足を踏み出した。
とたんに風がブワッとうなり、視界が揺らいで駆けつけてきた六人は思わず目をそむける。
その方を次に見ると、あの男の背中には黒い翼があり、それで空を羽ばたいていた。
彼はもう一度にやり、と微笑すると、どこかへと飛んで行ってしまった。
ザザザ‥と風だけが取り残されて吹いている。
「クソッ逃げられた!!」
「また悪魔ですの‥‥‥‥」
呟いた言の葉は、形にはならずなぎへと消えていく。
性 別 | 女性 |