青い光の超特急〜

ってのが私の子供の頃の新幹線の歌でしたけどね。
今はのぞみだし東海道以外にもいっぱい新幹線出来たし今日日の新幹線の歌はどんなんなんだろうとふと思いました。

それでは東京出張の恒例、「のぞみの車窓から〜ガイルク妄想小説〜」をお送りしたいと思います☆
※毎度完全な思いつきなのであまり期待しないで下さいね


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今日は久々の東京出張。いつも姉さんに駅まで車で送ってもらうのだが、今日は生憎用事があるらしい。仕方無しに、バスと電車に揺られながら名駅までやってきた。
当然、うまく指定をとった新幹線の出発時刻と噛み合う訳はないので、余った時間、駅にあるカフェで朝食を摂ることにした。

適当にパンと飲み物を買って、窓側の席に座る。

俺は、窓から見える風景が好きだ。人々の往来は、見ていて飽きないものだ。
全く、色んな人がいるもんだ。ビッシリキメたスーツのビジネスマンに、制服を来たOL、学生。あの人はどこに行くんだろう、とか考えてると時間の経つのも忘れてしまう。
そして、ふと目に留まった赤い髪。
大きなバッグにジーパンにシャツを着崩しした感じで、ラフな恰好だ。学生かな?急いでるようだけど……。

あ!


…危ない、と思った時には、彼は足を躓いて転んでしまった。

大丈夫かな?と考える間もなく、彼は立ち上がり、辺りをキョロキョロとしながら早歩きで去って行った。

…こんな公衆の面前で派手に転ぶ人を、始めて見てしまった。
顔は良く見えなかったけど、恥ずかしがる仕種や鮮やかな赤い髪が印象的で、俺の目に焼き付いた。
彼には悪いが、朝から癒された気分だ。
そろそろ新幹線が到着する。俺はカフェを出てホームに向かった。


俺はアパレル商社に勤めている。職種は企画。
デザイナーを探して契約し、自社ブランドを立ち上げる。今日の東京出張は、そのデザイナーの発掘が目的だ。メーカーを周り、原案を見ながら次回シーズンの流行を考える。そのメーカーにいいデザイナーがいればヘッドハンティングも考えているところだ。


東京に到着。
渋谷の千駄ヶ谷や青山といった、メーカー密集地を見て回るが、正直これといった収穫はない。俺の目にはどれも平凡で、斬新さが無い。
5件目を回って、ちょっと疲れが出はじめた時だった。

「すみません、お役に立てなかったみたいで…。」

「いや、とんでもありません。私どもの方も、次こそは納得していただける企画をしておきますので…」

挨拶を交わし、商談していた部屋を出たとき。

「お願いします!今回は自信作なんです!」

隣の部屋から少し、切羽詰まったように嘆願する男の声が聞こえた。

何だろう、と思ったが、時間がなかったので次の当てに急いだ。



…とは言ったものの。

不発が続いてちょっと精神的に疲れた。
スタバでコーヒーを買って、公園で休憩することにした。

東京は意外に緑が多い。
公園も整備されていて、景観がとても綺麗だ。木陰のベンチに座り、少し目を閉じていた。

…と、その時だった。

ガシャン!と派手な音がして、どこかで聞いたような声が聞こえてきた。

「うわっ…!す、すみません!」

驚いて目を開けると、目の前にいたのは…


朝、カフェの窓から見た、赤い髪の少年だった。




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今回ちょっと長くなりそうなので後半に続きます!
もうすぐ東京に到着なので帰りに続き書きます☆